●カレッツァ湖(Carezza al Lago)
ボルツァーノを出て241号線を東へ、ドロミテ地区の中心に向かうと、まず最初の見どころとしてカレッツァ湖の畔を通る。その見晴台にある金属板に、この湖の由来が英語でも書いてあるので、それを訳す。
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<<カレッツァ湖の妖精>>
カレッツァ湖の表面は、他の山の湖と違って、緑、青、或いは黒そのものではなく、虹の全ての色を持って輝いている。Dirlinger家では、これらの色が、溶けあって湖に溶け合った理由は次のようであると物語っていた:
カレッツァ湖には、かって、美しい水の妖精が住んでいた。彼女はこの湖の岸に、しばしば座って、歌っていた。しかし、彼女は大変恥ずかしがり屋で、誰かが近づくと、彼女は、すぐに水の中に消えてしまった。ある日、Masareの魔術師が、そばを通りかかった際、彼は、この妖精が歌っているのを聞いて、彼女を恋してしまった。しかし、彼の魔術としても、彼女を捕えることは出来なかった。
ついに、魔女Langwerdaは彼に次のアドヴァイスをした。「Latemarの虹をカレッツァ湖まで引き延ばしなさい。そうすれば、この幼い妖精は好奇心をもって、これは何かと知りたくなるでしょう。そして、あなた自身は老いた商人に扮装し、虹が何からできているか、また空中に宝石のつくり方を、何食わぬ顔で話してごらんなさい。彼女が近づけば彼女を容易に捕まえられるでしょう。」
この魔術師は、この忠言に従ったが、彼の姿を変えることを忘れてしまって、この水の妖精に感知されてしまった。彼女は、すぐに湖に姿を消してしまい2度と見られなくなった。
魔術師は大変怒り狂い、彼は空から虹を引きはがして、それを湖に投げつけた。虹は水に溶け込んで湖の表面に広がった。以来、この湖のラテン語は“Lac de Ergobardo (虹の湖)”という。
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駐車場は、道を挟んで反対側にあり、そこから道の下を通るトンネルを通って湖の展望台に出られる。駐車場の周りには、売店、レストランなど、旅行に必要な、いろいろな施設が揃っている。
湖の周りを1周する。1 kmぐらいの距離であろうか。対岸から展望台にいる人々が見える。多くの方は歩くのが好きでないらしく、あるいは時間が無く、一周している人は1割もいない。小雨が時々降っていたが湖の色は美しかった。特に周りの木々や山が湖面に反射するのが美しい。
湖を過ぎると、すぐカレッツァ峠という冬季のスキー場を通る。
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