ラーガツォイ(Lagazuoi

 ドロミテ東山塊として、コルチナに行く途中にあるファルツァレーゴ(2117 m: Falzarego)峠からリフト(ゴンドラ)でラーガツォイ2762 m)に上り、その一帯を歩いた。今回、リフトあるいはゴンドラで上った場所は4ヶ所あるが、シウジ高原を除けば、山としては今回が一番歩いた。しかし歩いたといっても、その辺をちょっと歩いただけで、360°の見晴が可能で雲は出ていたが天気はよく遠くまで見ることもでき、また造山活動の名残のledge(岩棚)が見える山もあり、ドロミテで一番高く、広範囲に万年雪のある唯一つのMarmolada(3343 m)の雪もはっきり見え、ドロミテ中で山々が見える場所としては、当地が一番良かったと思う。

  Falzarego峠では、鉱物のドロマイトを販売していたので帰りに購入しようと思って、下山後、26 km先のコルチナ・ダンペッツォと、次にミズリーナ湖に行き、同じ道を帰ってドロミテの鉱石を購入するためにFalzaregoに立ち寄ったが、18時を廻っていて土産物店は閉まっていた;広場の片隅にある小さな教会に入ったら、絵葉書(10.5 Euro)が無人で販売されていて数枚購入した。

 写真に示すように、Lagazuoiはゴンドラのお蔭で登山せずに上れ、そこは、ほぼ、360°見渡せるので、1 kmも歩くといろいろなタイプの周囲の山々が見える。写真に撮った主な遠方の山の峰を同定(identify)したかったが、短時間では無理であるのが残念である。雲は多かったが、好天気で風も無く温度も快適であった。

特に、登山愛好者、地質の専門家、山岳写真家などには、たまらない場所であろう。そして冬季には全く違った風景があるであろう。

このLagazuoiには、第1次世界大戦時にオーストリアとイタリアが戦った際に山の崖に掘った壕などが残っていて、Open-air museumとして訪問できると、例えば、次のURLに書いてある。

http://www.grandeguerra.dolomiti.org/EN/dettaglio3.htm


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Falzarego(2105 m)と、そこからロープウェイで上ったLagazuoi(2762 m)を中心として見える地図;Lagazuoiから右下にあるPelmo(3168 m)までの直線距離は15.8 km

La2’

同じ地図を、模式的、立体的に示したもの。

La3’

現地にあった案内図。

La4’

Lagazuoiから、1周された方の地図を引用させていただく:(lagazuoinが入っているが)

http://www.eonet.ne.jp/~miejinta-wwwalk/y1_grande_langazuoi.htm 地図にRif. Lagazuoiとあるのは、Rifugio(避難小屋)の略で、ゴンドラの駅のすぐ脇にある;我々は、ゴンドラを降りて北西方向のPiccoloに行き、その辺を歩いて、周囲の山々を眺めた。

La5

南周りでFalzaregoに着いて駐車したら、寄付を集める男性が来て、証明書などや、それまでに寄付した人のサインしたノートを見せるので、騙されても少額なので寄付する;アフリカの子供にというような内容と思ったが、はっきり覚えていない;背景にある山は後に出てくる。

La6

駐車場の片隅にあった第1次世界大戦の屋外要塞博物館の広告;イタリア語が出来ないので行かなかった;この地域は第1次世界大戦で、イタリアがオーストリアと戦闘を行ない、その時の塹壕が岩山にある。

La7

Falzarego峠の一角にあるが、何の碑なのか、分からない(1925.8.15建立)

La8

Falzarego峠にある1軒だけの大きな土産物店。

La9

その店の前には、ドロマイト鉱石の売り物があった;奥にあるのは他の鉱物と思う。

La10

峠の駐車場から、ゴンドラの終点のLagazuoiを見る;その左の頂上がLagazuoi Piccolo

La11

少し離れたところから見た山とゴンドラの終点;下の右側の車道はコルチナへの道。

La12

ゴンドラの乗り口;Funivia,Seilbahnはそれぞれ、イタリア語、ドイツ語の「ロープウェイ」

La13

ゴンドラ内;日曜の118分。

La14

ゴンドラから下を見る。

La15

終点から見た下の風景。

La16

終点の駅の至近距離に避難小屋があり休憩所を兼ねる;当面の行先Piccoloは、一旦下って右手に行く。

La17

トレッキングに出るなら左の斜面を降りる;Piccoloに行くには右側の道を手前に上る。

La18

La17を少し左に移すと、手前左にZimmes de Fanes、その奥の3つの山はTofane3山:右からTofane di Rozes(3243 m)Tofane di Mezzo(3244 m)Tofane di Dentro(3236 m);更に遠方はSella山塊か。

La19

La17Piccoloを目指す;右手山の頂上にある十字架がLagazuoi de Piccoloの頂上。

La20

上に登らないで真っ直ぐ行くと、すぐ崖になり北西方向の山々が見える;右手崖上に十字架が見える。

La21

十字架のあるところがLagazuoi de Piccolo2762 m)で、多くの人が、記念写真を撮っている。

La22

La23

邪魔しないように、その横で、持参している三脚で自分達の写真を撮る;西方向なので、後方はSella山塊か。

La24

東方向のLa18と同じ、Tofane 3山を見る;筋が見えるが、これはledgeと言われ、アフリカ大陸がヨーロッパに衝突した際の造山作用の際に生じたと言われる;La25は、Tofane di Rozesで、Li26は、Tofane di Dentro;何か細工したような跡にも見える。

La25

La26

La27

Tofaneの手前にはFanesが連なり、Fanesの前後は平坦になっている;La4’の赤線のトレイルは、ほとんど平坦なのであろう;La30には、英語でも、Austrian mountain troop pathと書いてある(trooptropと間違っている)から、この先に第1次世界大戦の塹壕跡があるのであろう。

La28

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La30

La31’

La31’は、ネットから取った写真(手前、赤破線付)で、La32’(これも別のネットから引用)において、Piccolo2762 m)付近から、横に頂きをもつSass de Stria(2477 m)を上部から見ている;一方、これはロープウェイの下(Falzarego峠:2105 m))から見るとLa33のように全く違った姿を見せる;La33の山はLa5の背景に写っているものと同じである;このLa31’の赤線付の山を自分が写したのはLa34である;La31’の右にある尾根は、La35に相当し、これは、Piccoloと地続きで独立した山ではない;La32’の青線(Ma)の方向に、次のLa36,37で示すMarmoladaがある(La31’の中央遠方の:その右の小さな矢印を示したのはGran Vernel (3210 m));La35では、右隙には、3-4つの異なる種類の岩が近接して存在していて、白い岩の上に赤い斑点があるのも面白い。

La32’

La33

La34

La35

La36

雪渓の見えるのが狭義のドロミテ地区で一番高いMarmolada3343 m)で、大規模な万年雪があるのはドロミテ地区で、この山だけである;最高峰までの直線距離は、丁度16 kmである;この山は特徴ある形をしていなく、Pordoi峠などからは、距離は近いが高低差がありすぎ、あまりはっきり見られない。

La37

La38

La36, 37Marmoladaの雲のかかっている左側の部分が岩の間に見える。

La39

正面は北方向のPiz Lavarela(3055 m)と思われる。

La40

La39の右手にある頂上が雲にかかっているのはCol Bechei (2794 m)と思われる。

La41

Lagazuoi Piccolo付近からの帰り道で見るLagazuoi避難小屋(=ケーブル駅のすぐ横)。

La42

ロープウェイ駅の横にある休憩所-展望台に戻ると多くの人が軽食を取ったりしていた。

La43

その一角では犬が大人しく景色を見ている;犬にも鑑賞能力があるのだろうか。

La44

正面の雲に隠れた山は南西方向16 km先のPelmo(3168 km);その線上、手前の山は5 km先のNuvolau2574 m);この16 km先は丁度、上記のMarmoladaへの距離に等しい;NuvolauSanta Luciaの項で、よりはっきり示す。

La45

La46

La44, 45と同じ方向の拡大していない写真;左のぎざぎざした山は次に述べるCroda da Lago;上記の Permoとその手前のNuvolauのやや右の(8 km)の距離にあり、右側に2段に下がっているのは8 km先のCernera (2657 m)である;右手、遠方に頂上は雲がかかっている山はPermoよりやや遠距離(17 km)で、ほぼ南方向 にあるCivetta(3220 m)

La47

南東約9 km先のCroda da Lago (2715 m);その前の右上がりの台地もこの一環;左端はロープウェイの線。

La48

LagazuoiからFalzarego峠に下りてCortina d’Ampezzoに行く途中からのCortina方向の眺め。

La49

帰りにFalzarego峠に鉱物を購入するために立ち寄ったが(18:11)、La49のように、店はすでに閉まっていて、無人の広場の反対側にある小さな教会(La50)だけが開いていたので中に入ったら、ドロミテの絵はがき(0.5 Euro/)を無人販売していたので数枚購入した。

La50

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La52’

La6に示されている戦争博物館はLa32’の北西に2 km行ったところにあり、それをLagazuoiの山から撮ったこの写真がネットに出ていた。

La53’

壕はあちこちに残っていて、これはLagazuoiから歩いて下に下りる途中にあるもので、ネットで紹介されていた;同種のものが多くネット上で紹介されている。