岐阜県は東京から遠くないが、以外に行く機会が少なく、昔友人と飛騨高山に行ってから何十年ぶり、
今年5月に奥飛騨と白川村、10月は郡上(ぐじょう)市に行きました。どちらも縁あってのことでした。
今回は一般社団法人日本旅行作家協会の一員として、郡上市のお招きにより、参加しました。
郡上市は、岐阜県郡上郡の7町村(八幡町、大和町、白鳥町、高鷲村、美並村、明宝村、和良村)
が、平成16年3月に合併しできた市であります。面積は1,031Ku、人口は約41,500人です。
日本の人口重心を同じ体重ということで計算すると、昭和55年〜平成7年は、旧・美並(みなみ)村がその中心
になり日本の「おへそ」ということに度々なっています。





↓↓画像をクリックすると大きくなります↓↓
●写真説明
1〜3)郡上八幡城 
4〜6)ケーブルカーにて、大滝鍾乳洞へ
つり堀やレストランがある
7〜9)郡上八幡博覧館にて、郡上おどりの実演を見学



集合場所の新幹線・岐阜羽島駅は、1964(昭和39年)10月1日に開業、東京オリンピック(10月10日
〜24日)に間に合わせたものでした。1日の乗降客は約3,000人。時の政治家・大野伴睦氏が駅の招致
に尽力したとのことで、駅前にご夫妻の銅像が設置されています。
郡上市観光課係長林輝彦氏がお迎えにきていただき、バスで1時間15分で、郡上八幡に到着です。
昼食場所のホテル積翠園は、郡上八幡城のすぐ下にあり、早速昼飯前に登ることにしました。
曇っていた天気が秋晴れとなり、汗をかきながら城に到着。八幡山の山頂にあり、別名積翠城。
4層5階建の木造建築は、昭和8年に再建され、木造再建城としては日本最古です。天守閣から四方が望め、
街や長良川の支流の吉田川、山々が見えます。逆に街中から城を見ることができて、城下町と言えます。
小ぶりではありますが、趣のある山城です。
私事ですが、我が家は東京都文京区、本郷台地の西側にあり、8階建のマンションの8階に居を持っております。
ペントハウス的な造りで、ベランダから四方が望め、入居時には、1国1城の主になったような気分でした。
どこかの都市、町を旅行すると、高いビルの展望台とか、お城に登り、街全体を眺めることが好きですね。

郡上八幡町の散策
10 11 12 13 14
15 16 17 18 19
20 21 22
23 24
25 26
●写真説明
10〜12)うだつの上がった街並 13)軒下のせき板 14)街中から城を望む
 
15)ニッキのお店 16)全国名水百選の一番目・宗祇水 17)小駄良川 18)川の合流  19)吉田川
20〜22)人気の食品サンプル店 23)盆おどり会場となる交差点 24)やなか水のこみち 
25)郡上八幡旧庁舎前にて 26)度胸ためしの新橋から吉田川を見る。落差12m



午後からの観光は、まず「大滝鍾乳洞」へ。ケーブルカーで入り口まで昇り、冷えた洞内を歩いて回る。
始めのところは、道が狭くて低く、シニア世代には歩きずらい面があります。
釣り堀や古代焼きといわれる名物料理のレストランもあり、レジャー施設が集まっています。
街中にある「郡上八幡博覧館」では、歴史、文化、産業、水、の展示を見て、郡上おどりの実演を見学しました。
昔から伝わる8種類の踊りから、(かわさき)(春駒)等3つを実演、我々もちょっと勉強させてもらいました。
その後、ボランティアガイドの和田氏の案内で、親水の街を散策です。うだつの上がった街並、その下を流れる水路、
民家の軒下にある堰板、ニッキ飴のお店。「肉桂玉と桜間見屋」と書かれたのれんが目印の店で、社長の田口大介氏
は、郡上八幡観光協会の会長さんを務めています。その脇道を下がって行くと名水百選第一号に選ばれた湧水の
「宗祇水」があります。その水が落ちる小駄良川は滝のような水しぶきで、さらに吉田川へと流れ込み、長良川となる。
また食品サンプルのお店があり楽しめます。食品サンプル王と言われる岩崎瀧三氏(1895〜1965)は、郡上八幡の
出身で、昭和7年大阪に(食品模型岩崎製作所)を立ち上げ、故郷に岐阜工場を造り、現在も業界トップのシェア
を守っています。奥様と一緒に作った第一号のサンプルはオムレツだそうです。
やなか水のこみち、郡上八幡旧庁舎を巡り、子供達が飛び降りの度胸試をする新橋から吉田川を望むと、
12メートルの落差があり、相当な度胸がいると思われます。もっと歩いて見たいところですが、時間の関係で、
「郡上八幡博覧館」に戻り、名ガイドの和田氏とお別れです。元教員で私と同世代でした。
 
宿泊は、街から車で5分程のホテル郡上八幡。露天風呂に入ると長良川が見え、湯温も丁度で気持ち良い。
 
日置郡上市長・観光協会代表者と懇親夕食会
27 28 29 30
31 32 33
●写真説明
27)夕食の前菜と子持鮎の甘露煮 28)飛騨牛の陶板焼等 29〜30)郡上おどり保存会の実演
31〜32)全員で郡上おどりの輪 33)小栗幸江氏による講演「岐阜の地歌舞伎」


懇親会では、日置敏明郡上市長を始め、池田観光連盟会長、7地区の観光協会会長の皆様も参加されました。
お料理は、前菜に始まり、岩魚のお刺身、長良川の天然鮎塩焼き、飛騨牛の陶板焼き等々、盛り沢山で堪能しました。
子持鮎の甘露煮も美味しかった。
ステージでは、郡上おどり保存会の皆様が、歌と演奏付で郡上おどりを披露されました。
4人の踊り手で寂しい感がありましたが、ステージを下りて皆さんを誘うと、多くの人の輪ができて、賑やかな盆踊りとなりました。
地元の人達は馴れたものでお上手。我々は見様見まねで踊りましたが、盆踊りは見るものでなくて踊るものと実感しました。
私の住んでいる文京区本郷でも、時期になると盆踊りの音楽が聞こえてきます。
日本のフォークダンスといえる盆踊りは、ハワイ等々、海外でも人気で広く根づいているようです。
最後にミュージアム中山道・館長、美濃歌舞伎博物館相生座・館長の小栗幸江さんより、岐阜県の地歌舞伎について
講演を聞くことができました。東京出身で幼少の頃から歌舞伎に親しみ、現在は地歌舞伎のメッカといわれる岐阜県にて、
地歌舞伎衣装の保存や活用を研究しながら、地歌舞伎の普及、支援を行っていると熱く語りました。
全国268ある地歌舞伎保存団体のうち、岐阜県に1割以上の29団体あり、日本で一番盛んな県と言えます。
小豆島や埼玉県小鹿野町の地歌舞伎とも交流があるそうです。
まだ地歌舞伎を見たことがないので、どこかで地歌舞伎を見てみたいものです。
 
美濃歌舞伎博物館「相生座」のホームページのサイトです。
 


34 35 36
37 38 39
40 41 42
43 44
45 46 47 48 49
●写真説明
34〜39)大和町の「古今伝授の里フィールドミュージアム」、見学しお茶をいただく
40〜44)白鳥町の「布屋原酒造場」見学と試飲を楽しむ
45〜49)高鷲町のテーマパーク「牧歌の里」、トレインで園内一周、バーベキューの昼食と意見交換会



翌日は生憎の小雨となりましたが、いくつかの地区を回りました。
大和(やまと)町の「古今伝授の里・フィールドミュージアム」は、古今和歌集をテーマにした建物があり、東氏記念館、
仏料理店等、平屋の落ちついた佇まいをみせる。篠脇山荘では全員がお茶の接待を受けて、広い畳の居間でゆったりと
した時を過ごすことができました。参加者にとても評判の良い施設です。
白鳥(しろとり)町では、1740年創業の「布屋原酒造場」を見学。ご主人が案内して下さり、さらに試飲をさせていただきました。
(特別純米酒・元文)は純米酒大賞2015年金賞受賞。花酵母で30種のお酒も造っており、つつじ、月下美人なども
試飲しました。歴史ある酒造所の見学は、国内旅行ならではのことです。
最後に訪れたのは、高鷲(たかす)町の「牧歌の里」。ひるがの高原にあるテーマパークで、郡上市の北端に位置しています。
花と緑、動物も楽しめるテーマパークです。トレインに乗って花畑を一周すると、秋の花々が目を楽しませてくれます。
目の保養の後は、胃袋の保養ということで、国産牛肉と岐阜県産豚肉のバーベキューをいただきました。
家族連れには最適なところといえます。今回は入りませんでしたが温泉もあります。
一番最後に会議室で、意見交換会ということで、参加者それぞれの感想、意見を述べて、終了となりました。
色々な意見が出ましたが、ひとつでも参考になることがあれば、幸いです。
日本情緒が豊かな郡上市に、内外の人々が沢山訪れることを祈念して、旅行の報告を終わります。
 
郡上市観光連盟のサイトを付けておきます。
 



トップ アイコン
トップページヘもどる