III-2.フランス編右側の山など

●Helbronner(エルブロンール)展望台から、次のAiguille du Midi展望台に至るまで、終始Dent du Geant4013 m と Grandes Jorasses (4201 m)は、右側に見え、形も特徴的なので、見紛うことはない。太陽は、ゴンドラの進行方向の後方より照らしているから、右側にある物体は、左手方向に影を落としている。モンブラン中心の左側と比べて視野の範囲が広く、連山の領域もずっと長い。

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イタリアの項で述べたが、Dent du Gegantの前の雪原を多くの人が、ゴンドラと同じ方向に歩いている。Aiguille du Midiまでの約5 kmのハイキングをしているのであろう。

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反対方向に、ロープを付けて登山の訓練をしているのであろうか。雪面は、人間が付けた跡以外でも、平らではなく、相当、波打っている。

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このコースで一番の氷河らしく、このような図がネットから取れる。場所は、直ぐ後で述べる後方の山(例えば、Petites Jorasses)から判断できる。

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Mf3’-Rと同じ場所のように見える。左手の裾が見える山は、Aiguille de Tafefreである。

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前の写真から1分以内に撮った写真なので、Tafefreの左右どちらかの斜面を撮ったのは間違いないが、前の写真と重なっている部分の有無は確認できない。ゴンドラのガラス越しの為、光の反射の影響がある。

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主な山の帰属をするために、今回、Aiguille du Midiで撮った以下に示す写真を適当に切り合わせ作成したもの。このように、1地点から、180°に渡って山が見渡せる。1枚の写真には収まらないので3枚を貼り合わせた。1地点から、これだけ高い連山を見渡せるのは、世界でもここだけではないだろうかと想像する。しかも、有り難いことに、ほとんど歩かないで、ここに来られる。

Mf7-R

このような写真に撮った山のパネルが置いてあり実物を見ながら、山の名前が分かる。

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この一連の山の中で、一番目立つのは、Dent du Geant(右端)とGrandes Jorasses(左端)である。しかし、イタリアの項で述べたように(Mi22)、Helbronner展望台では、Dent du Geant4013 m)の右手に見えたAig. Rochefort (4001 m)が、ここでは、左側に見えるのである。そして、本写真では、Dome de Rochefort (4015 m)が更に左側に位置し、高さも、やや高く写っている。ただし、少し低いはずのDent du Geantよりは、低く見える。このようなことは、初めて行った現場で気付くはずもない。ヨーロッパの3大北壁としてスイスのEiger (3970 m)Matterhorn (4477 m)と、この伊・仏国境にあるGrandes Jorasses (4208 m)がある。前の2つは、1971年にスイス旅行した際に見たが、自分は、周りの景色は、このGrandes Jorassesが一番良いと思う。

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建物の近くの近景を撮ると、山の厳しさがより鮮明になる。雪上に降りると展望台から見た景色とは一変することが想像される。

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テラスの何処にいても、この山が見えれば、どの方向を向いているのかが分かる。

Mf11-R

ここから、ここに並ぶ主な山の名称、帰属を示す。右方向から来たが、示すのは、左の山から右方向に示す方が自然なのでそうする。左から、Les Drus3754 m)、Aig. Verte (4121 m; 4000 m以上は赤字)Droites (4000 m)

Mf12-R

Les Cortes (3856 m)Aig. Triolet (3870 m)Aig. de Talefre (3730 m)

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Aig. de TalefreAig. de L’Eboulement (3599 m)Aig. de Leschaux (3759 m)Petites Jorasses (3658 m)

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Grandes Jorasses (4208 m)Dome de Rochefort (4015 m)Aig. de Rochefort (4001 m)Dent du Geant (4013 m)

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上記の山を中心に撮る。左方に見えるのが、Petites Jorasses

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Aig.de Leschaux(赤印)の左に、Matterhorn(4478 m ;白印)、右に、Monte Rosa4634 m ;白印が見える。雲の動きにより、見えたり隠れたりする。なお、Matterhornはフランス語ではCervin(セルヴァン)というので、説明板には、その名前で出ている。スイスとイタリアの国境にあり、イタリア語では、Monte Cervino(モンテ・チェルヴィーノ)という。Matterhornには、1971年にスウェーデンからの団体バス旅行に加わり、2週間スイスに行った際に、ツェルマットとゴルネルグラードから全貌を見たが、旅行案内書が無かったので、これがイタリアとの国境にあり、フランス語、イタリア語では全く違う呼び方をするとは、恥ずかしながら、今回の旅行まで知らなかった。今回の旅行では、次の図に示すように、翌日、近くまで見にいった。

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少し大きくしたMatterhorn。ここから、約61 kmの距離がある。今回、帰属を試みた連山の後方にも、2重ぐらいの連山が見えるが、帰属は試みなかった。

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ネットから引用したMatterhornをアップして、Aig. du Midiから撮った写真。Aig. de l’Eboulementの真後ろにあることが分かる。

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同じ宿泊地から、Matterhornに車で行ける最近の場所Breuil-Cervinia(ブルイュ・チェルヴィニア:高度:2050 m)に行った(92)Matterhornの南南西、約5.4 kmに位置する。スキー・リゾートとして栄えていてそこから4本ほどのリフトが出ているが、リフトには乗らず、そこから見た。しばらく待っても、次々に移動してくる雲で、山の中腹は見られなかった。イタリア側とスイス側から見るのでは、山の形が全く違っていて、スイス側の方が、美しいと言われているが、頂上付近の形は、その通りであった。なお、Breuilは、フランス語で、領主が狩猟のために獲物を囲う垣を巡らせた雑木林をいう。何れにせよ、スイスの山としてのみ有名であるが、スイス、イタリアの国境にある。

Mf20’

カレンダーにあったツェルマットから見たMatterhorn

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少し大きくしたMonte Rosa。この山は、次のMf22’で示すように、一群の山を指し、1つという場合は一番高いPunta Dufour(ドイツ語名:Dufourspitze, 4634 m)を指すことになっている。ここからの距離は約77 kmである。

Mf22’

紫の線が、スイスとイタリアの国境。印の山が、Monte Rosaの一群とされる。Dufourspitzeは青線を付した。日本語では、プンタ・デュフール、伊:Punta Dufour、仏:Pointe DufourGuillaume Henri Dufour (1787-1875)は、スイスの将軍で、ナポレオン1世に仕えた後、スイスに戻り、軍隊を近代化し、スイスの詳細な地図を作成した。

Mf23’

MatterhornMonte Rosaの位置(Google map);Breuil-Cerviniaの地図上の読み方は、英語読みで適当ではない。Mf19-にある読み方が、イタリア政府観光局発行の地図で書かれている。

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Mf11-RからMf16-Rの山々の帰属に参考にしたネットから得られた情報。

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以上、ロープウェイの進行方向の左側と右側に分けて示してきたが、その繋ぎ目の様子を示したもの。従って、Grandes JorassesMont Blancが同時に写っている。