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夏 の 北 イ タ リ ア へ |
野口 正二郎(当社) |
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(ミラノまで)
ライオンズクラブ国際大会が、7月6日(土)からイタリアのミラノで開催された。
1997年米国フィラデルフィアが、私にとって初めての参加であったが、以来連続23回目
の参加で、色々な都市を訪問したり、外国の会員とも多数知り合うことができた。
国際的な組織ならではのことである。
直行便のアリタリア航空を1年前に予約した。発券期限は10カ月位先にて、発券
しないで様子をみた。途中、何度か燃油代の値上がり、値下がりがあった。
帰路はトリノ・ローマ・成田で予約していたが、ミラノ・成田便に少し安い運賃の空席
がでたので、変更して、4月中旬に発券した。燃油代も下がっていて幸いであった。
アリタリア航空は、発券が先であること、座席指定がすぐできること、そしてイタリア直行便
があり、イタリア内の航空券も組込できるなど、イタリア行きには便利な航空会社といえる。
昨今は、予約後の発券が3日以内とか、安い運賃の場合は座席指定が有料であったりと、
利用者にとって不便な航空会社が増えてきている。 |
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(ミラノにて)
直行便でミラノ・マルペンサ空港に夕刻、予定より早く着いたが、一部のお客様の預けた
荷物が、ターンテーブルにでてくるのがかなり遅くなった。その中に私が航空券とホテルを手配
した女性2人がいた。別の同行者がいたので、先にリムジンバスに乗って、ミラノ中央駅に
向かった。ミラノ中央駅そばのミケランジェロホテルに着くと、女性2人は、タクシーで
早く来られたので、すでにホテルのチェックインを済ませて、我々を待ち受けていた。
夕食を食べたいとのことで、夜9時を回っていたが、付近のイタリアレストランに入る。
日本語メニューがあり、手頃な料理と飲み物を注文できたが、残した料理が多かった。 |
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●写真説明
1)ミケランジェロホテルのブュッフェ朝食 2〜4)ライオンズクラブのインターナショナルパレード、ドゥオモが終点
6〜10)ドゥオモの屋根に登ってみた 11〜14)ナヴィリオ運河にて昼食 |
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ミケランジェロホテルは、地下1階に朝食用のレストランがあり、朝食ブッフェの品数
が多い。オレンジジュースは生のオレンジをその場で絞り飲めるので、美味しくて好評。
生ハムなど、ハムの種類も多く、沢山いただいた。
土曜日の午前は、市内をライオンズのインターナショナル・パレードと称し、各国の
参加者が数千人、民族衣装などを着て闊歩する。1km少々を歩き、ドウオーモの
脇が最終地点となっていた。ドウオーモの脇を入ったあたりで、グッドラン国際会長夫妻
や、元国際会長、安澤莊一国際理事を待ち受けて、手を振り挨拶する。
狭い路地であったので、私の存在を認知していただいたようだ。
パレードは何回も見てるので、その後はドウオーモの見学に時間を費やした。
ドウオーモの脇のチケット売り場で、クレジットカード購入が上手くできないので、整理券
を取って待った。やや時間がかかったが、ドウオーモの屋上にエレベーターで上がる券、
美術館、ドウオーモの内部見学の共通券を買った。屋上からパレードの終点が良く
見えた。傾斜のある屋上を屋根や外を見ながら一周して、エレベーターで下りる。
美術館も見る物が多く、良い。ドウオーモの地下、遺跡も見学することができた。
中央駅の地下鉄で、48時間利用可能の地下鉄券8.25ユーロで購入したので、
地下鉄を活用して、昼食を食べにナビオリ運河に行った。ポルタ・ジュノヴァ駅にゆき、
400mほど歩くと、運河にでる。まず大きな運河、水のある素敵な景色が現れる。
そこから見える細い運河が、ナビオリ運河で2つあるようだ。運河沿いにレストランがある。
そのうちの一軒で、若いデカプリオ似のウエイタ−さんに、昼の定食を2人でシェアできるか
訊ねるとOKとのことで、その店に即決する。外の席で、ビールを飲みながらサーモンと
サラダのランチを分けていただく。なかなか良い時間だった。
午後はMICOという大会会議場に行き、登録用品の受け取りと、夕方からの恒例の
「インターナシナルショー」を見学。マンドリンの楽団の演奏。マンドリンはイタリアが発祥地。
ピアノ演奏や、男女の歌手の歌も、聞き覚えのある良いものであった。さすがイタリアだ。 |
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●写真説明
15・16)ポルディ・ペッツォーリ美術館と「若い貴夫人の肖像」 17〜20)ブレラ絵画館と路上のハーピスト
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3日目の日曜日、開会式ということでMICOに行く。前日は、かなり歩いたが、それで
勉強して、近い地下鉄駅で下車。横長の展示場を会場としており、大きなスクリーンが
各前方に設置されて真ん中のステージの映像がみられるようになっていた。
東京地区の国際大会委員会の皆さんが、席を確保されており、一番後方に着席した。
グッドラン国際会長の進行を見て、お昼前に退出した。
午後は美術館巡りとした。レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年ということで、スフォルツァ城
に寄ってみたが、面白そうではなかったので、内部見学はせず、ドウオーモの戻る。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の「最後の晩餐」、レオナルド・ダ・ヴィンチ作で有名だが、
昨今は入場券が大変取りずらい。友人が見たいというので、イタリアの予約先に電話したり
取引の旅行業者に依頼したが、結局取れなかった。個人であれば、朝一番に教会の受付
に行くとか、或いは観光ツアーに組み込まれたものに入るとかすれば、チャンスがあるようだ。
4つのミラノの邸宅博物館のひとつ、ドウオーモの北にある「ポルディ・ペッツォーリ美術館」に
行ってみた。途中右手にスカラ座があった。この美術館は元貴族の館で、重厚な室内には
絵画、彫刻、武具、陶器、布地などのコレクションがある。中でも中学生時代に見たと思う
「若い貴夫人の肖像」(ポッライウォーロ作)は目玉の一つと言える。
その足で、「ブレラ絵画館」へ向かう。絵画館のちょっと手前の歩道で、若い女性のハーピスト
が敷物の上で裸足になり演奏しておった。ゆっくり聴きたいところだが、絵画館へ入館した。
この日は、第一日曜日ということで、嬉しいことに無料であった。勿論それが目当てである。
少し並んだが、夕刻に近い時間であり、割合待たずに館内に入れた。2階に上がり一周、
大小の絵画がところ狭しと展示されている。フラッシュなしであれば、写真もOK。
一回りして、お茶を飲んで帰路についた。この晩は、東京地区の晩餐会。レストランを
貸切にして、約200人が参加した。ピアノとオペラ歌手男女1名ずつの歌があった。
私の好きな「コンテパルテイーロ」など、聞き覚えのある歌を歌って楽しませてくれた。
料理も美味しいものであった。 |
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(コモ湖へ)
ホテルでコモ行きの鉄道時刻をプリントして貰い、すぐ傍のミラノ中央駅へ歩く。
プリントされた時刻表は、始めてみるもので、見間違えてしまい、駅のインf−メーションで
訊ねると、1回乗換の電車であった。それで行ってみようと決めたのは良いが、そのホームは
左側のずっと奥にあり、スーツケースを曳きながら、なんとか間に合って乗車することができた。
ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅に着くが、次の電車のホームが分からず、右往左往していると
逃してしまう。1階下に行くと別のホームがあり、出発の番線が表示されてから、そのホーム
に上がる。やっと19番線から出発して、11時41分、コモ・S・ジョバンニ駅に到着した。
タクシーでホテルへ向かい、湖に面した歴史あるメトロポール・スイスにチェックイン。
お昼12時であったが幸い2階の室のキーをいただくことができた。室から見ると、コモ湖の
遊覧船・切符売り場が通りの向い側にあり、混み具合が見える。
昼食に行ったピザレストラン・ドンリサンダーで、今回の旅行で初めて嫌な思いをした。
サラダとピザをひとつずつ注文する時に、私達はシェアすると伝えた。しかし大きな
ビザがドーンと2枚運ばれてきた。1枚オーダーしたと言っても、ウエイトレスは2枚の注文
だと譲らない。面倒なので、取りあえず食べ始めたが、納得がゆかず。精算の際に、
再度1枚だけと突っぱねた。その女性がマスターらしき男性と話をして、やっとOKとなった。
わざと2枚持ってきた感じがあるので、確信犯かも。別のテーブルでも、若い男性客が
注文した料理と違うといった感じで席を立って行った。
気を取り直して、ドウオーモを見学してから、湖の右手にあるケーブルカー乗り場へ。
既に沢山の観光客が待っていた。フニコラーレというケーブルカーで樹林の間を急角度で
フルナーテ山を登って行く。7〜8分で到着。山の中腹には、別荘なのか、民家が散在している。
ヴォルタの灯台を目指して歩いたが、暑いので小さいカフェに入る。ジェラートを食べながら、
コモ湖を眺めて一息つく。木々の間から、湖面と対岸の街や山が見えた。暑いので、灯台は
止めて帰路に着く。若い時と違い、無理をしない行動をするようになった。
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●写真説明
21)ミラノ中央駅のホーム 22)コモ行き列車の2階は空いていた |
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1日、コモ湖の遊覧とした。ホテルのレストラン「インバルカデーロ」は、落ちついて朝食をとれる。
8時30分に遊覧船の切符売り場に行き、ベッラージオ、トレメッゾ、コモの周遊乗車券と、
ベッラージオまでの高速船の切符を購入する。2人で55.40ユーロ。クレジットカードで購入。
コモ湖は南北に人の字の形をしており、コモの街は左足の付け根で、ベッラージオは股の付け根で
コモ湖の中間に位置する。ベッラージオまで50〜60キロ位、高速船にて約1時間で到着する。
まず5星のグランド・セルベッローニホテルを見学する。湖に面した素敵なホテルであった。
港のインフォーメーションで、広大なセルベッローニ邸の庭園を見学するツアーがあるというので予約、
発売所に行って入場券を買い、11時に入園した。あじさいの花が盛りであった。ガイドの
パウラさんが先導して、右周りで1周、2時間のコースであった。湖が二股に分かれるところから
北を眺めたが、雲がありアルプスは見えず。約6,000歩、のびりしたハイキングであった。
セルベッローニ邸と庭園は、ロックフェラー財団の補助で運営されているとのことである。
港の前にレストランが沢山あり、その中で湖が見えるお店で昼食を食べた。大きなミックスサラダ
ひとつと2種類のパスタ、ビールと水を頼む。どこのレストランも必ずパンが付くが、有料である。
午後2時半発のトレメッゾ行きの船を、ピアを間違えて逃してしまう。分かりずらい。
港町を歩いて時間をつぶした。午後3時40分の船も危ないところであったが、1番ピアから乗船。
トレメッゾの手前のカルロッタ邸前で下船できて便利であった。白亜のカルロッタ邸は3階まで見学
できて、きれいな庭園もある。見晴も良い。
コモに帰るためトレメッゾの桟橋へ向かったが、小さい桟橋で通り過ぎてしまった。戻って桟橋に
着く頃にぽつぽつ雨が降り出し、すぐスコ―ルのようにざあざあ降りになってきた。これはいけないと
普通の遊覧船をやめて、高速船の切符を購入した。午後5時過ぎ、高速船に乗り込み、何とか
席を確保することができた。隣のアジア系の男性に話かけると、韓国の医師で、勤務先が変わり、
1人で1カ月のヨーロッパ旅行中とのことであった。一人旅は気楽で自由な旅ができるが、寂しい
こともある。1時間話をしていたら、コモに着いた。40代の人だが、良く日本のことを知っている。
隣国であり、先進国でもある日本について興味を持っていることが分かる。日韓の間が益々悪く
なっているが、隣国として色々協力し良好な関係を築く必要がある。
先程の天気は嘘のように、コモは晴天であった。この晩も外食することなく、室で簡単に済ませた。 |
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ベッラージオにて |
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トレメッゾにて |
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●写真説明
23〜27)フニコラーレに乗って、ブルナーテ山へ 28)ホテルの室(2階)から遊覧船券売所が見える
29)レストラン 30)朝食 31)高速船に一番乗り 32)船から見たメトロポールスイスホテル
33)ベッラージオのセルベッローニ邸より、教会と湖 34・35)セルベッローニ邸の広い庭を見学
36)サンジャコモ教会の広場に遊具あり 37〜39)湖前のレストランでパスタとサラダの昼食
40〜42)トレメッゾのカルロッタ邸 43)湖にプールのあるグランドホテル
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(コモ湖よりトリノへ)
9時にホテルをチェックアウトして、9時30分にコモ駅へ。座席はEC313号の4号車で取っていた。
長い列車にて、待っている人達に訊ねて、丁度4号車の止まるホームで待った。離れた所で待って
いて重たいスーツケースを引いてホームの移動は大変だ。10時10分、予定通りに出発した。
ミラノ中央駅での乗換時間が18分にて、やや心配であった。ミラノに着く前に、スーツケースを引いて
先頭の1号車に移動、1番に下車して、案内板の下に行った。到着は5分遅れたが、トリノ行きの
列車はまだ来ておらず、番線は未定。その後、近い番線の表示がでたので、やや余裕で乗り込んだ。
2階に上がったが、ガラガラであった。約4分遅れで出発し、平坦な土地を走り、1時間で、トリノ・
ポルタ・ヌーボ駅に到着する。大きな古い駅舎の中を歩き、駅の斜め右に位置するホテルを目指す。
スターホテル・マジェスティックは、中に入ると落ち着いた良いホテルであった。1時間くらいで室が用意
できるとのことでバッグを預け、歩いてガイドブックに載っている「イルビーコロ」へランチを食べに行く。
ニョッキ、リゾット(大)、骨付き牛ステーキ等美味しかった。室に入るが、やや疲れ気味であった。
午後2時半に街へでる。古く重厚な建物が多く、その1階がアーケードというか、歩道になっており、
夏の日差しや、雨も防ぐようになっている。昔の繁栄を偲ばせる街並である。モーレ・アントネッリアーナ
(国立映画博物館)のエレベーターで展望台に上がると、360度トリノの街を見渡せる。残念ながら
天候の都合でアルプスの山々は見ることができなかった。王宮見学はパスして、ガリバルデイ通りを
歩き、さらにポルタ・スーサ駅へ向かう。目標は、駅前からでるミラノ・マルペンサ空港行きの切符売場。
2日後の午前10時発のバスの切符を購入した。これで帰路は一安心だ。 |
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●写真説明
44〜46)レストラン「イルビーコロ」にて昼食 47)重厚で広いトリノ・ポルタヌーボ駅 48・49)市内の多くのビルにアーケードがある
50〜52)モーレ・アントネッリアーナのビルと展望台の眺め 53〜55)王宮広場と内部
56〜60)自動車博物館はクラシックカーから、スポーツカーまで展示
61)イータリーの本店 62・63)イタリアで一番大きなポー川 64・65)最後の夕食とデザート 66)スターホテルマジェスティックにて最後の朝食ブュッフェ
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(トリノにて)
最後の観光日。午前は王宮にて共通券を購入。王宮は大広間等々が豪華、右手は武器庫、
左奥のサバウダ美術館ではサボイ家の絵画コレクションが見られる。1度外に出て考古学博物館に
入るが、みるものは多くない。ドウオーモは王宮に隣接しており、王宮より内部が上から見える。その
サンロレンツオ教会は、王宮を出て左手に行くと入ることができる。キリストの死体を包んだ布があり
拝見できる。行きがけに目を付けておいた、ラグランゲ通りの中華料理店「珍宝」に入ってみた。
8ユーロのランチコースとビール、お手頃な昼食だった。
午後は地下鉄で5つ目の、自動車博物館に行った。クラシックカーから、現代の自動車まで、
3階から1階まで、楽しめる施設だ。近くにイタリアの食料品店「イータリー」の本店があるので
寄ってみた。買い物はしなくて、道に迷いながら、地下鉄駅を訊ね歩き、ホテルへ帰還した。
夕方、ひとりで1キロの散歩で、ポー川も見に行ってみた。ウンベルトT世橋を渡る。大きな川で
イタリア一番といわれている。橋の袂にレストランがあり、そこからカップルがボートに乗り、ディナーを
楽しむようであった。私達も最後の夕食にて、街中を歩き小さなレストランを見つけ、入店。
サラダにサーモンのピザ、赤ワイン、ジェラートは2つ注文した。ささやかな夕食であった。
翌日、ミラノ・マルペンサ空港に向かうバスの中で、大きなトラブルも無く、快適なイタリア旅行を過ごしたので、
また旅行したいと、考えていた。右側、一番前の席は前方が良く見えたが、そこは優先席であった。
足の悪い年配の女性が左側2番目に座ったので、悪いことをしてしまった。 |
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