「飛鳥U」初春クルーズに参加して
わくわくドキドキ「66歳男」の航海体験
                                
平賀 義男
 
「おっ、凄い! これが『飛鳥U』なのか」――おとそ気分もさめやらぬ1月5日、豪華客船「飛鳥U」の初春クルーズに乗り込みました。横浜の大桟橋左岸に停泊している「飛鳥U」の白い巨体と抜けるような青空が迎えてくれました。資料によると全長は何と241bもあり、5万dを超えるわが国最大の客船だ。
 この旅は、義弟・野口正二郎君(協和海外旅行株式会社代表取締役)から、「自分が入会している『日本旅行作家協会ふねの旅研究会』の仲間たちと一緒に『飛鳥U』に乗るので、よろしかったら同乗しませんか」との誘いでした。
 勤めを終えた66歳男。今は年金生活でスローライフの身。時間は十分にある。さっそく仲間に入れていただくことにした。
 今回、郵船クルーズ株式会社が企画した「飛鳥U」の初春クルーズ(1月5日から8日までの3泊4日)のねらいは、「熟年世代の皆様に、新年の太平洋と富士山など沿岸の眺めを楽しんでいただき、正月をゆったりと寛いでいただける旅に」というものでした。コースは横浜→大阪→清水→横浜。

【日程表】
月日 寄港地 入港 出港 ドレスコード 行動スケジュール
1/5(土)  横浜 11:00 インフォーマル  乗船   
船内泊
1/6(日)  大阪  10:00 17:00 カジュアル       
船内泊
1/7(月)  清水  11:00 17:00 カジュアル            
船内泊
1/8(火)  横浜 09:00
 下船  解散
 ●食事:朝3回、昼3回、夕3回
 :各種オプションツアーあり

〜旅の思い出〜
●横浜・大桟橋 
京浜東北線の桜木町駅前からバスに乗り大桟橋前の停留所で下車すると、目前に天を突く「白い壁」が目に入る。優にビル14〜15階の高さである。それが「飛鳥U」だった。私がこれまでに見た船のなかでは最大である。出発2時間前、大桟橋の客船ターミナルの受付付近は、あちこちに円陣ができ、華やいだムードに包まれていました。天気晴朗、航海日和だった。
横浜港大桟橋にて キャビンにて
●別れのテープ 
桟橋に軽やかなメロディーが流れ、船上の人と見送り客は、色とりどりのテープでしっかりと結ばれていました。そしてドラが鳴る。船は滑るようにゆっくりと離岸。胸がキュンとしていいものだった
●快適なデッキ 
「飛鳥U」が浦賀水道を通過するころには、それまでピタリと並走してきたカモメの群れが、どこかに消えていた。船は15ノットくらいで穏やかな海をゆったりと切り分けて進む。大島と利島の間を抜ける航路では、島との距離があまりにも近いので、いま伊豆半島突端の石廊崎あたりを通過しているのか、と錯覚してしまった。
●ビンゴゲーム 
初日の午後は、6デッキのギャラクシーラウンジとハリウッドシアターの2会場で、全乗客を対象にしたビンゴ大会がある。ゲームは趣向を凝らし、商品もたくさん揃え、乗客を楽しませていた。意外や意外、私は2番目に「ビンゴ」となり飛鳥Uのデザインが印刷されているポロシャツをゲットした。旅は前途洋洋である。
小田 武船長の退任あいさつ
●キャプテンズ・パーティー 
「飛鳥」6代目の船長で、「飛鳥U」の初代船長でもある小田武さんは、この2月、航海人生を引退します。そのため、この「初春クルーズ」が最後の航海となり、「お別れの宴」がギャラクシーラウンジで開かれました。
 きょうの乗客の中には、これまでに乗っていた「クリスタル・シンフォニー」「クリスタル・ハーモニー」などで、出会った多くのお客様が乗船していました。歌手の伊東ゆかりさんもその一人。伊東さんは小田キャプテンのご卒業と、次の職場・瀬戸内海の水先案内人としての前途を祝してあいさつ、持ち歌の「小指の想い出」も聴かせてくれました。
 小田武船長は「航海人生41年。多くのすてきなお客様と出会い、すばらしいクルーに支えられて今日まで来られました。ありがとうございました。引退後は一乗客として、この『飛鳥U』に乗ってみたいと思います。最後に私の妻にも感謝したい」と話されました。
ディナーテーブルに生演奏 9名のテーブルで話が弾む
夕食のステーキ 小田船長と記念撮影
●大阪港に入港
船は午前10時大阪港に入る。港では「飛鳥U」の到着を太鼓を打ち鳴らし迎え、鏡割りの升酒とお餅のサービスにみなさんご満悦。横浜を出てから23時間がたっていたが、それほど長い時間がかかったようには思えなかった。広々とした飛鳥Uの船内とレストラン、ショー、遊戯施設などが充実しているためかも知れない。
日本船ならではの和朝食 大阪港では、太鼓・桝酒・お餅のもてなしで歓迎式
●下船の楽しみ
郵船クルーズでは、下船した乗客に京都、奈良などのオプションツアーを計画していたが、われわれ個人の旅を選び神戸の生田神社と北野坂にある「風見鶏の館」を見学した。神戸の町は大震災から13年を迎えました。晴れ渡った六甲山から見た神戸は、すばらしい復興を遂げていました。
人で賑わう生田神社
●清水港は雨だった
翌日11時、静岡県・清水港に入港したが、あいにくの雨。午後から「次郎長生家」と「次郎長の墓」を見学する。
洋食ブュッフェの朝食 清水港入港前に富士山が見える
●職員のしつけに感嘆
 レストランなどで働いていた人たちのことです。ほとんどの人がフィリピン国籍のようですが、みなさん笑顔を絶やさず、いつもさわやかなあいさつを交わしてくれました。その言動に出合い「この船の乗客になってよかった」と実感、心が和みました。
フィリピン人スタッフと
●人とのつながり 
今回の航海で多くの人と出会い、充実した時を過ごすことができました。一緒に夕食を共にして楽しく語ってくださった種村国夫ご夫妻、橋口啓一ご夫妻、石河溥史ご夫妻、橋爪康子さんと義弟・野口正二郎君、さらに斎藤美智子さんと小林良子さんに、心から感謝申し上げます。お世話になりました。またいつの日か、お目にかかれる日を楽しみにしています。
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