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5月、私の所属する日本旅行作家協会(JTWO)の一員として、キューバを訪問した。
2001年9月11日の米国内同時多発テロ事件以来、日本よりキューバへの観光客が大幅に
減ってしまったようである。
在日キュ−バ大使のオルランド・エルナンデス氏より、日本旅行作家協会(JTWO)に
観光客を増やすことに協力してほしいと要請があり、キューバ研究会を立ち上げた。
そして足掛け3年、やっとキュ−バ訪問が実現することになった。
団長のI氏はキューバ渡航11回目になるが、その他の参加者10名は、初めての訪問になる。
まだまだキューバは多くの人にとって、未知の国である。
アメリカ合衆国と国交が無く、そのため今回は、カナダ・トロント乗換えでキューバの首都・ハバナへ
入った。トロントから、エアーカナダにて3時間30分のフライトと以外に近い。
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サンフランシスコ広場
(ハバナ)
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露天市場では、絵画の販売も
(ハバナ)
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メリア・ハバナホテルのブュッフェ
の夕食、魚介類を炒めてくれる
(ハバナ)
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クバナカン(キューバの大手観光公社)の日本語ガイド・ホセ(JOSE)氏が同行し、20人乗りの
バス(エアコン付)で空港送迎、観光等の案内をしてくれた。日本語はなかなか堪能である。
世界遺産になっている旧市街には、いくつもの観光スポットがあるが、我々はハバナ・クラブ博物館
と市立博物館(旧総督官邸)を見学した。ハバナ・クラブはラム酒の有名な銘柄である。
サトウキビより、ラム酒を造る様子、最後に試飲と販売がある。ラム酒は葉巻とともにキューバの
代表的な産物・お土産となっている。旧スペイン総督官邸は、コロニアル風の立派な外観と豪華な
室内で、当時の最高権力者の館であることが分かる。
街中は、スペイン風の古い建物が続き、親日的な人々が、日本語や「オラ」とスペイン語で
挨拶してくれる。海岸沿いの古い建物は、去年のハリケーンで被害を受けたままのものが多く、
痛ましい感じがする。訪問団は、日本大使の岩田達明氏と面会した際に、キューバ政府にハリケーン
のお見舞金を渡してくれるようにお願いしたところ、快く受けてくださり、キューバの副大臣が翌日の
午後4時に贈呈式を設定してくれた。しかしホテルへのメッセージがうまく伝わらず、我々は観光にでて
おり、岩田大使が代理で贈呈を行なってくれた。
もうひとつの観光は、小説家、アーネスト・へミングウエイに寄るところが多く、市内にもいくつかの
ゆかりの所がある。彼が定宿としていたホテル・アンボス・ムンドスには、彼が泊まった511号室を
小さな博物館にしており、ベッドやタイプライター、手紙などが置いてある。この屋上にカフェ・レストラン
もあり見晴らしが良い。彼が良く通ったバー・レストラン・フロリデーテの一角には、実物大、金色の
ヘミングウエイの像あり、絶好の写真ポイントになっている。ここではカクテル・ダイキリ(パパ・ヘミング
ウエイ)をいただき、昼食を取ることができた。郊外にある旧宅は博物館になっているが、現在改装中
で見学することはできなかった。
小さな漁村、コヒマルは、「老人と海」の舞台になった場所で、タクシーで15分くらいで行ける。
外国人としては、アルゼンチン生まれのチェ・ゲバラとともにキューバに貢献し続けている。
町中にクラシックなアメ車が走っており、目を楽しませてくれる。
サンフラシスコ広場に面したカフェ・デル・オリエンテでは、2階のヨーロッパ調の室内でライブ
演奏を聴きながら、アルコールを2杯程いただきながら、お皿一杯のサラダや鶏肉のメインデッシュ
の昼食をいただいた。キューバでは、食事にアルコールは付き物のようで、ビールやカクテル等を
飲み、呑み助には嬉しい所である。
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岩田達明日本大使、キューバ副大臣
にハリケーンのお見舞金を渡す (ハバナ)
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カパーニャ要塞に
キューバ国際観光フェアを見学
(ハバナ)
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三輪の改造バイク、ココタクシー
(ハバナ)
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5月9日より丁度、キューバ国際観光フェアーが開催されており、いくつかの行事に参加する
ことが出来た。その晩は、「アマデオ・ロダン劇場」にて、オープニング・セレモニーがあり、
マヌエロ・マレーロ観光大臣の挨拶のあと、歌、踊り、アクロバット、バレエ等の洗練された芸術を
拝見することができた。残念ながら時差ぼけの為、時々舟を漕いでいて見過ごしたものもあった。
この時期は、キューバの芸術祭も行なわれており、それで素晴らしいステージを見ることが出来た
のかも知れない。街を歩いていると公園でパントマイムを演じている人々を見ることもできた。
翌日は、会場のカパーニャ要塞に行き、観光フェアーを見学した。キューバ以外に、友好国の
ベネズエラ、中国の出展があった。
5月12日の晩は、観光フェアーのクロージング・セレモニーということで、ハバナで有名なショーの
ある「キャバレー・トロピカーナ」に行った。観光大臣の挨拶のあと、歌と踊りの豪華なショーを拝見した。
2000人収容できる木々に囲まれた野外劇場で、メインステージ以外に両サイドにも高いところに舞台
があり立体的な素晴らしいショーである。
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キューバの子供達
(ハバナ)
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レストラン・フロリディータの
ヘミングウェイ像と筆者
(ハバナ)
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ダイキリで乾杯、今村御夫妻
(ハバナ)
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ハバナから、東へ車で2時間、途中に大王やしの木や、のんびりした石油採掘・ドンキーが動いて
いるのを見ながら、マタンサスの町を過ぎると、キューバのリゾート地・バラデロに到着する。
ヒカコス半島25kmに亘り、オール・インクルッシブ(3食付)の豪華リゾートホテルが点在する。
ホテルのプールや、大西洋に面したビーチでのんびりしても良いし、マリーナから白浜の島めぐりや
マリンスポーツも楽しめる。キューバで唯一のゴルフコースもある。
我々は、昼食後にクルーザーをチャーターして、マングローブの林を抜けて、大西洋に出て、
ひと泳ぎ、それから砂浜のきれいなカヨ・ブランコという島で一時をのんびりと過ごした。
そしてスペイン系の高級ホテル、メリア・バラデロに1泊した。ブッフェの夕食は、品数が豊富であり、
お酒もシャンパン、ワイン等飲み放題のようであった。夜はホテルの野外ステージでダンスを踊って
楽しむこともできる。カナダやヨーロッパよりの観光客が多く、社会主義国であることを全然感じさせる
ことはない。少なくても2泊、3泊はしたいところである。
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20人乗りのエアコン付バス
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ドライブインでも、バンドの演奏がある
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昼食を食べた
BLAU VARADERO HOTEL
(バラデロ) |
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昼食のメインディッシュはシーフード
(バラデロ)
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ボートをチャーターして、海遊び
(バラデロ)
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最終日の前日、ハバナより西へバスで1時間丘陵地帯に入り、ラステラサスというエコツーリズム
・コミュニテイ農園を訪問する。同施設のNo.2 のフレデイ・ラミデス氏が園内を案内してくれた。
5000ヘクタールの広さで、国立公園にもなっている。19世紀の初頭に、フランス人がハイチから
奴隷をつれてきて開発したコーヒー農園の跡地が、ブエナビスタという山にある。米国へのコーヒー
の輸出がブラジルに取って変わられると、労働者達は、木を伐採して炭生産で生計を立てたので、
森林破壊がおきて、地域が荒廃したものになった。革命後に大きな植林プロジェクトが行なわれ、
森林の面積も徐々に拡大してきている。
お昼は、村人が経営している「CASA DEL CAMPESINO」というレストランで、サラダ、鶏肉、お豆、
ご飯、プリンのデザートにコーヒーをいただいた。評判の店で、なかなか美味しかった。ハチドリが
飛んできたり、庭で孔雀が一羽、美しい羽を広げて我々を歓迎してくれた。午後は、キャノピーと
言われる遊びを体験した。高低のある丘をロープが張ってあり、滑車をつけて、低い方向に滑って
行くものである。3コースあり、馴れてくると、眼下の村や湖を見ながら快適に滑って行くことができる。
湖畔の建物には、多くの人々が集まり、音楽や水泳を楽しんでいた。
モカホテルを見学した。木々に囲まれた静かなホテルで、客室は26室ある。吹き抜けのロビーには、
大きな木が床から天井を突き抜けて空に向かっている。エコ農場のホテルらしい。レストラン、バー、
お店もある。部屋はバス・トイレ付きで、緑に囲まれた良い環境である。ここも1-2泊して、のんびり
するのも良い。ホテルを下りて行くと、2階建ての住居の一角に、マリアおばさんのカフェがあり、
キューバコーヒーをいただく。自宅の一室(キッチン?リビング?)をカフェにしている簡素のものだが、
有名なお店だそうである。その後、キューバに来て始めて雨に降られたが、丁度帰る頃で、バスに
乗って穏やかな村を後にした。
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コーヒー農園の跡地、ブエナビスタ山
(ラステラサス)
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昼食のレストランで
孔雀が羽根を広げて歓迎
(ラステラサス)
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モカホテルのロビーより、村を望む
(ラステラサス)
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世界の大国・米国に経済封鎖されており、社会主義国としても大変厳しい状況であるが、カリブ海
(北は、メキシコ湾、大西洋)の温暖な気候で、人々は明るく、のんびりと生活を楽しんでいる感じが
する。そして、夜でも女性が一人歩きできる治安の良さもありがたい。日本より安全かもしれない。
親日的なことも嬉しいことである。歴史のあるハバナの街、リゾートといえば、バラデロ、地方都市にも
歴史のある街がある。少人数でまた訪れてみたい国である。
キューバ旅行の手配を致しますので、どうぞお申し込みください。
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