ボクは1959年 (昭和34年) に、コンタクトレン
ズの国際会議に、日本代表としてはじめて海外旅行
をして以来、現在までに世界の158 カ国を旅行して
きた。そして単行本「ボクの歩いた100 カ国」 (プラ
ネット出版)「ボクの歩いた150 カ国」 (書苑新社)
をはじめ、国内の旅行ガイドブックを含め 10冊を
上梓した。それらの旅行はほとんど「協和海外旅行
(株)」にお願いしているが、今回はマイレージに
よる特典航空券を利用してコスタリカに行ってきた。
中米のコスタリカは、日本の九州と四国を合わせ
た程の広さだが、治安の良い国として知られ、又地
球上の全動物種の5%と鳥類の10%が生息してい
る美しい国だ。
首都はサンホセで高原にあるため、ボクら夫婦が
訪れた年末年始は丁度いい気候で、極めて快適だっ
た。サンホセの市内には、国立博物館や黄金博物館
など、見るべきところも多い。
ボクらは滞在中のある日、「プラウリオ・カリージ
ョ国立公園」に行く現地ツアーに参加してみた。
日本人はボクらだけで、ナチュラリストと呼ばれて
いる専門のガイドがスペイン語と英語で急な山道を
歩きながら珍しい動植物などについて説明をする。
最初はとても興味深かったのだが、山道を歩きな
がらの説明がとても長いので、次第に疲れてきた。
「あと何分位で終わるの?」ときいてみたら、「もう
すぐよ!ほら、あそこからアエリアル・トラムとい
うゴンドラに乗るの」とのことでほっとした。
このゴンドラは「カゴ」で囲ってあるだけのオー
プンエアーで誠に気持ちがいい。人間様がカゴの中
に入り、動物や鳥共が熱帯雨林を自由に飛び回ると
いった逆の立場に置かれることになり、「カゴの鳥」
の気持ちも分かるような気がした?。
それでも、ジャングルの真上をかすめて進むゴン
ドラから眺める景色は、すばらしいの一語につきた。
すべての樹樹が少しでも太陽の光を浴びようと、せ
い一杯梢をのばしている様子が手にとるように眺め
られて、その生命力の神秘にふれることができた。
ボクらは山道の疲れもしばし忘れて、このエコロ
ジー・ツアーをエンジョイしたのだった。
厚澤 弘陳(あつざわ・ひろのぶ)
日本旅行作家協会会員
(株)アツザワ・プロテーゼ会長
コスタリカは世界的な珍しい動植物の宝庫(見学ツアー)
珍しい植物があった[コスタリカ]
蜜に集まる「ハチドリ」
こんなオープンエアのゴンドラに乗る[アエリアル・トラム]
コスタリカ「エコロジー」ツアー