森と湖の国―フィンランド
小宮 道子
賑わう街並み
(ヘルシンキ)
元老院広場とヘルシンキ大聖堂
(ヘルシンキ)
マーケット広場からバルト海を望む
(ヘルシンキ)
トゥルクの大聖堂
(トゥルク)
ムーミンワールドへの標識
(ナーンタリ)
ムーミンやしき
(ナーンタリ)
 母娘二人の気ままな旅も、もう10年になります。
今まで訪れた国々はほとんどが、ヨーロッパに集中しています。
ヨーロッパにはなぜか計り知れない魅力があります。
きっとそれは歴史であったり、文化であったり、自然であったり・・・
それらが私たちの心を虜にしているのだと思います。それに加えて、
はるか昔になりますが、海外で過ごした4年近くの生活が、
今の海外旅行に出かける道しるべのようなものを作ったのかもしれません。
 
 北欧に初めて足を延ばしたのは今から4年前になります。
なぜか「北欧への第一歩はデンマークから」と、私の心のどこかに
そんな決まりみたいなものがあったのです。そして今年の夏、
北欧三番目の国としてフィンランドに行ってきました。
フィンランドは森と湖の国、そしてムーミンやサンタクロースの故郷
という魅力あふれるところです。スカンジナビア半島の内側でバルト海
の一番奥に位置するフィンランドは、街の中を歩いてみて、ヨーロッパの
風景とは全く違う印象を持ちました。フィンランドの気候は思っていた通り
夏でも涼しくさわやかな陽気で、日本からは想像もできない凌ぎやすさ
でした。私たちも早速ムーミンに逢いにナーンタリに出かけました。
ナーンタリは海に面したとても美しい街で、街全体が童話の世界のよう
でした。この街は昔からスパが充実していて、フィンランドはもちろん、
ヨーロッパの国々から保養のため長く滞在している人も多いそうです。
そして日本でも有名な「サウナ」の発祥地で、その言葉もフィンランド語
であることを初めて知りました。そんな街はずれの入江に浮かぶ小さな島
全体が「ムーミンワールド」です。この島の中には車はもちろん、自転車も
入ることができません。トーベ・ヤンソンの童話そっくりのムーミン谷には
ムーミンやヘムレンさんの家、スナフキンのテントまでありました。
私たちもムーミンの世界に入ってしまったような楽しい一日を過ごしました。
 北極圏到達記念の証明書
 サンタクロースの住む村は、首都ヘルシンキから835kmのロヴァニミエ
より更に北8kmのところにあり、そこは北極圏の境界線上になります。
ここでは北極圏到達記念として、「証明書」を発行してくれます。
白い長いひげをたくわえたサンタクロースは世界各国の言葉を流暢に
話します。もちろん、日本語もとても堪能でした。
 
 北極圏では8月半ばのこの時期にすでに秋が始まっていて、
白樺の葉が美しい黄色に色づいていました。もうすぐ長い冬の訪れ
です。厳しい凍てついた冬の寒さは全ての命あるものの過酷な戦いなの
でしょうか。私には想像もつかない情景です。
 
 北国ならではの繊細さと力強さの両面を持つフィンランドを旅して、
感動をたくさんいただきました。またいつの日か訪れたいと思っています。
そして当分私の中でフィンランドびいきが続くことでしょう。
 
・・・帰国後、本棚の片隅に眠っていたムーミンの本を読み返してみました。
ずっと昔に読んだとき、理解できなかった「暗さ」と「言葉の言いまわし」の
わけが、やっと理解できたような気がしました。
ロヴァニエミ空港
(ロヴァニエミ)
北極圏の境界線
(ロヴァニエミ)
北極圏の森
(ロヴァニエミ)
ムーミンワールドの入口
(ナーンタリ)
ムーミンワールドのお菓子屋さん
(ナーンタリ)
サンタクロース村
(ロヴァニエミ)
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