ラオスのナカム村小学校に自転車250台を寄贈
野口 正二郎



 東京晴海ライオンズクラブ(石丸忠男会長)が、ラオス人民民主共和国のカムアン県・
教育局とナカム村小学校に中古自転車を250台寄贈しに行くとのことで、参加させてい
ただいた。
 
 東京晴海LC7名、(財)自転車駐車場整備センター理事の富岡氏(中古自転車を
供給してくれる団体)、自転車を組み立てる技術者2名、知人2名、私という参加者13名で、
バンコク空港の近くのラマガーデンホテルに合流する。

 1.PBAIRのCD / 2.PBAIRにてナコンパノム着 / 3.タケックの生徒による歓迎 /
 4.カムアン県教育庁にて式典 / 5.中学生による歓迎の踊り@ / 6.中学生による歓迎の踊りA/
 7.倉庫には自転車の部品の山 / 8.地元の高校生の応援 / 9.自転車の組み立て方を教える

 
 翌日朝、6時10分発のPBエアーにて、タイ北東部の町ナコンバノムへ飛び、バスで
メコン川の上の出入国事務所に行く。 ラオスの日本語ガイドが出迎えにきて、一緒に船
に乗って対岸のラオス・タケックに上陸、入国手続きを行う。
 
 午前中は、カムアン県教育局で式典に参加、庭で小・中学生の歓迎の歌と踊りを拝見する。
この計画では、5年間で2,300台の中古自転車をラオスに寄贈する予定とのこと。昼食は、
町のはずれの池のあるレストランで、教育長や教育関係者と共にいただいた。途中から、ラオス
の教育関係者やレストランのウエイトレスよりお声がかかり、皆交代でラオスの踊りに引っ張り
出されてしまった。地味な盆踊りといった感じである。
 
 午後、既に送っておいた自転車の倉庫に行くと、250台の自転車の部品が、開けられて
バラバラに積んであった。技術者が、これでは手がつけられないと困ってしまった。
地元の男子高校生20数名を応援に呼んで、我々と一緒に全ての自転車部品を一度外に
出して、再度色分けして、倉庫に積み上げた。部品は、5色の色と番号が付いており、同色・
同番号を揃えると、1台出来上がることになる。
 
 平均年令の高いライオンズには大変であったが、高校生が来てくれて大変助かった。
技術者が地元の人に教えながら、中古自転車を組み立てる。当初は、10台の予定であった
が、このような事情で、夕方までに何とか6台組み立てることができた。

10 11 12
13 14 15
16 17 18
 10.ひと仕事した後の楽しい夕食 / 11.ナカム村小学校の生徒による歓迎の列 / 12.村人達 /
 13.生徒に学用品の贈呈 / 14.自転車の贈呈式 / 15.広い校庭を自転車でスイスイと走る生徒 /
 16.歓迎の昼食会 / 17.うれしそうな生徒 / 18.別れの酒を飲む儀式

 翌日、メコン・カムアン・ホテルの朝食は、オムレツ・フランスパン・コーヒーのみと簡素であった。
客室も同様に簡素な造りであった。観光地ではないので、期待してはいけない。
 
 朝9時にホテルを出発する。町はずれに出ると道路は舗装してなくて、砂埃の舞い上がる道
を40分、途中の景色(中国の桂林に少し似ている)を見ながら走ると、ナムカ村の小学校に
着いた。以前は1時間くらいかかったようである。学校の近くに大きなセメント工場が出来ていた。
小学校の周辺には民家がある。学校の校舎は、東京晴海LCが、10年くらい前に、LCIF
(ライオンズクラブ国際財団)と自クラブの資金で建てたものである。
 
 生徒達が長い列を作って、花束贈呈で歓迎してくれる。生徒数は、200名位。
教室で簡単な式典を行い、学用品、タオル、団扇、カレンダー等を贈呈する。お返しに腰に
布を巻いてくれる。それから外に出て、昨日組み立てた自転車6台の贈呈を行う。石丸会長
が試乗した後に、子供達は、我々が帰る時まで自転車を乗り回していた。通学に3−4キロ
離れた生徒も多く、自転車通学は大変便利になる。自転車は、学校から生徒に貸与する
形をとるようにして、卒業したら学校に返却するようだ。
 
 隣の教室に移ると、真ん中にお花や食物を備えた祭壇があり、皆で簡単にお祈りして、
お酒を少しいただく。そして村の女性達が我々の手にミサンガを巻いて、お祈りしてくれる。
20人くらいの人にやっていただき、とてもありがたい気持ちになる。
 
 最初の教室に戻ると、豚肉、魚、野菜に御飯(もち米)といった御馳走が用意してあった。
話は中々通じないが村人が隣に付いて接待してくれる。私も御相伴にあずかる。この小学校
に行くと、いつもこのような歓迎を受けるようである。小学校と村が総出で歓迎・接待してくれる。
心の籠もった持てなしは、うれしいことである。
 帰り際に、また花束をいただき、お別れしてバスに乗って帰る。貴重な体験をさせていただいた。



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