「ラオスの魅力・ルアンパバ-ン」
                野口正二郎(当社)

ラオスのガイドブックと少ない資料を基に、ラオスの首都・ビエンチャンと
古都・ルアンパバーンへの短い旅行を計画した。
同行者は友人のY氏、K夫妻と合計4人の旅であった。
初めての土地で、短い旅を効率よく、また安全にするために
事前に現地のガイドさんと車を頼んでおいた。

ラオス航空はバンコクより、オンタイムでビエンチャン国際空港に到着する。
日本人はビザが不要にて、空港でビザを取る外国人を横目にみて、入国手続。
税関は問題なく通り、出迎えの日本語ガイド・トックさん(男性)と会う。
ラオスは、タクシーがほとんど無くて、旅行社を通してガイドさんと車(バン)を
頼んでおいて正解であった。
市内のラオプラザホテルまで、一般道を10分走り、到着、チェックインする。
市内には高い建物が無くて、のんびりしており首都という感じがしない。
さっそく昼食にラオス料理の有名店・タムナックラーオに案内される。
さっぱりした麺に始まり、4品(野菜炒め、海老のフライ、酢豚、鶏肉のカレー)、
それにもち米のお赤飯、デザートにフルーツとコーヒーまでのセット料理である。
口に合い、またお赤飯も良く食べた。ラオビールもなかなかいける。
午後はビエンチャンのシンボル・タートルアン寺院を見学。この金色の輝く寺院で
旧暦12月の満月の日に大きなお祭りがあり、沢山の人々が集まるという。
K夫妻が、前の広場で小さい籠に入ったスズメを買い、空に解き放つ功徳を積まれた。
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タートルアン寺院
K夫妻、すずめを放つ パトゥーサイ
ラオプラザホテル(外観) ラオプラザホテルの
レストランスタッフ
ビエンチャンの子供達
パトウーサイという凱旋門に登ると、ビエンチャンの市街が一望できる。
190段の階段の途中のフロアーに、お土産屋さんが何店か入っており、面白い所で
営業するものだと思った。
タラート・サオという市内最大のマーケットにも立ち寄った。国営デパートも隣接しており
買い物の市民で賑わっていた。タートダムという黒い塔を真近に見てから、ホテルへ戻る。
ホテルから、メコン川の川岸まで400メートル位だろうか、夕食前の散歩にと往復して、
ナンプ広場、国立文化会館、国立博物館の場所を確認する。
翌朝、博物館を見学したが、2階は戦争の歴史、写真が多く展示されていた。
遊んでいた子供達に日本から持っていった折紙(独楽のように回るもの)をプレゼントした。

長い間、ラオス王国の首都であった「古都・ルアンパバーン」は、メコン川とその支流の
カーン川に沿った緑の多い落ち着いた街であった。桃源郷とも言われている。
貧しいといっては失礼だが、発展途上国に桃源郷とは、半信半疑であった。
しかし3日間滞在して、この街がとても気に入った。
6月下旬、雨季ということもあり、観光客が少ない時期でよかったのかも知れない。
英語ガイドのリー氏(41才、父が中国人、母がラオス人)が付いて、初日の 午後は、
元王宮の王宮博物館を見学。立派な建物と室内に興味深いものがある。
そして沢山あるお寺の中で、金色の壁のレリーフが美しいワット・マイ、ワット・シェントーンは、
シーサワンウオン王の葬儀で使われた黄金色の霊柩車や本堂後ろの「黄金の木」の装飾、
レッド・チャペルのモザイク画等、その綺麗な様を誇っているようだ。
小雨に煙るなか、王宮前よりプーシーの丘に登ると、街から、飛行場、山々、川が見渡せる。
最終日、街の裏手のワット・タム(寺院)を登って見学していたら、プーシーの丘に道が続き、
再度丘を目指した。高いところの好きな私は、2回も328段の階段を登り下りしたことになる。
ラオス料理
ルアンパバーンといえば、寺院が多く「托鉢」が有名で、希望の人は、朝4時半に起床して、
車で街の一角まで行き、まだほの暗い5時半ころに托鉢の僧侶の行列を見学することができる。
その日は生憎の雨であったが、若い僧侶達は、裸足で傘をさし、鉢を抱えて歩いてきた。

最初の一団は30人くらいであったか。道路脇で、ご飯やお菓子等を売っている屋台のおばさんが
おり、お菓子やちまきを買って、喜捨をおこなった。地元の人達は、沢山の食品を持ってきて
喜捨をされていた。お金の喜捨も歓迎のようである。ラオスでは、僧侶は尊敬されており、
子供の頃から仏門に入る人も多いようだ。ルアンパバーンには、約1,200人の僧侶が
おり、そのうち900人は若い僧らしい。

ささやかな功徳を積んだあとは、ホテルに戻り朝食をいただいた。
グランド・ルアンパバーンホテルは、市内から6kmほど離れたメコン川沿いにある高級ホテル。
メコン川のゆったりした流れを見ながら、屋外のテーブルでビュッフェの朝食を食べるのは、
なかなか贅沢な時間である。2階の客室からも、国花の白い花々を見ながら、メコン川を
望むことができる。鮮やかな緑と色々な花が咲きそろう広い庭園も美しい。
このホテルは、王子様が別荘として住んでいたところで、その2階建ての旧宅は、ホテルの
敷地内にあり、見学することが出来る。その2階からメコン川を望む景色が、また素晴らしい。
高級ホテルと言っても、この時の宿泊費は、1泊1室(ツイン・朝食付)、14,000円程だから
お得と言わざるを得ない。お勧めホテルである。

ルアンパバーンの2日目は、ボートでメコン川を遡り、バクーウー洞窟「タムテイン」の見学。
20人乗り位の船を4人とガイドさんで貸し切りで、ボートクルーズを楽しむ。
途中でバーン・サーンハイという酒造りの村に寄る。私は、ラオラーオという40度の焼酎を
2本購入。試飲したところ、なかなかの味で、お土産と自分用にした。さすが蛇やさそりの
入った酒は見るだけにしておいた。丁度昨晩、自宅でロックにして飲んでみたところだ。
グランドホテルの客室
からメコン川を望む
グランドホテルの朝食 グランドホテルのスタッフ グランドホテルの中庭
王宮博物館 ワット・マイ ワット・シェントーン
のモザイク画
托鉢
焼酎売り バークウー洞窟 タムティン 洞窟の対岸のレストランにて
2時間位で、洞窟の下に到着。何艘も観光船が着岸しており、船伝いに上陸する。
タムテインには、無数の仏像が安置されており、数えることは出来ないが、4,000体以上
あるそうだ。昔、中国人がメコン川を下る途中、この洞窟で暫く生活をしたりして、その
お礼に仏像を沢山安置したそうである。絶壁にぽっかり空いた貴重な洞窟である。
メコン川の対岸に簡素なレストランがあり、洞窟を見ながら昼食となる。
ラオス料理は、どこでも口に合い、おいしくいただいた。
街に戻り、織物の村、バーン・パノムへ行く。織物の実演と即売である。
品物は安いが、申し訳ないが購入せず。他の人が少し買ったようである。
その晩に市内のナイト・マーケットに行ったが、織物の店が多かった。

帰る日の昼食は、北部名物の麺、カオ・ソーイを食べた。沢山の野菜が付け合わせで
出て、さっぱりと美味しい。タイのチェンマイにもあるようだが、少し違うような気がした。
ラオスは癒しの国、そんな感じを持った国である。
2年前にキューバに行ったが、両国とも経済的に豊かとはいえず、厳しい状況のようだが、
人々は普通に生活し、満足しているようである。自由経済の競争にさらされることなく、
穏やかな日々を送るのもひとつの幸せである。
(ラオス人民民主共和国の人口は、約600万人。内陸国)

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