第8回LCIFスタデイツアー・タイにて(北部タイ)
当社 野口 正二郎(東京文京ライオンズクラブ所属)

 去年の秋、タイはアユタヤからバンコクにわたり、大水害となり大変であった。
今回のタイの訪問地は、北部タイ(チェンライ・チェンマイ)ということで水害の影響はないと考えていたが、
実際に行ってみるとその通りで、乾季ということもあり雨は降らず、朝晩は涼しい快適な気候であった。
宿泊したチェンライのウイアン・イン・ホテルは、ナイト・バザールにも近い便利な場所にある。

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◆写真説明 <カレン族の村の幼稚園>
貯水タンク 防寒着の入った段ボール
幼稚園の建物(外観) 幼稚園の建物(内部)
東京グループとタイのライオンズ 寄贈したトイレ
黒沢様と子供たち 衣類の贈呈

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子供へ歯ブラシをプレゼント
集合写真
10 ジャクスワン会長(中央左)と
チューチャイ・
キャビネット幹事(中央右)

 チェンライで初日の視察は、ツーリストポリスのパトカーが先導で、市内では赤信号でも優先的に走行。
10人乗りの車4台に分乗で30分の道のり、カレン族の村にある幼稚園に着いた。
334−A地区の東海ライオンズクラブが、井戸やトイレの設置にかかわった幼稚園である。
この日は、防寒着を配布するということで、村人も多く参列されていた。
東海クラブからも、竹内篤郎ライオンを含め、6名が来られていた。
建物はしっかりしており、奥には炊事場がある。
古いトイレの隣に、コンクリートの新しいトイレが3個建てられていた。
使用後は、自分で水溜より、水をすくって流す方式になっている。
高地にあるので朝晩は冷える。そのため防寒着が必要とされている。
日本より中古の衣類が、チェンライライオンズクラブの会長パタナキット・ジャクスワンさんと奥様で
前会長のジャクスワン・山地幸(やまじ みゆき)さんの事務所の倉庫に、沢山集められているそうだ。
ジャクスワン氏は弁護士さん。幸さんは、旅行会社を経営されており、今回のツアーでお世話になった。
段ボール箱20数個の衣類を配布、それから文房具、歯磨きブラシを配布する。
子供たちや村人に笑顔があふれていた。
 
 時間があるので、ワット・プラケオ(エメラルド寺院)を見学してから、昼食場所に向かう。
サンテイブリゴルフクラブのレストランで、きれいなゴルフコースを見ながらタイ料理をいただいた。
今回の旅行では、山地さんの手配でホテルのブッフェ・ランチで取ることが多く、良い昼食となった。

 
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◆写真説明 <リス族の村と車椅子贈呈式>
12 水がめの見学 13 村の人
14 説明をする山地幸さんご夫妻 15 こちらの村でも防寒着の配布
16 泊まったウイアン・イン・ホテル 17 豊橋西ライオンズクラブの人達
18 車椅子180台の贈呈式、左が伊藤会長 19 集合写真
20 集合写真 21 晩餐会でのタイ舞踊
22 豊橋西LCのコーラス

 午後は、日本のライオンネットのグループが、渇水対策用水甕支援をしたリス族の村に行く。
それぞれの民家の軒先に大きな水甕が、ひとつ、ふたつ置かれている。
村は、隣のラフ族の村と合わせて約80所帯ある。
乾季には雨が少なく、お水は貴重になる。甕に溜めて、生活用水として活用しているそうだ。
1,500CCの大甕を120個寄贈した。1個1,000バーツ(約2,500円〜3,000円)位だが、
現在は、少し値上がりしているようだ。
 
 その晩は、ドウシット・アイランド・リゾートホテルにて、豊橋西ライオンズクラブが中古の車椅子を
180台贈呈する式典に参加した。タイ側は、チェンライLC,ナコンチェンライLC,メーサイLCが
受け入れクラブとして参列した。
ビニット副知事、310−2A地区サター・スタヤコム元ガバナー(チェンライLC)、チューチャイ・
キャビネット幹事
関係する村の村長さんたち、車椅子を利用する人たちも参列された。
司会は、チェンライLCのジャクスワン会長夫妻が行われ、タイ語、日本語と息の合ったコンビで
進められた。

 豊橋西LCの伊藤充宏会長より、車椅子贈呈のいきさつ等を含めた挨拶があった。
車椅子180台は、大きな事業であり、利用する老若男女にとっては貴重な足となるであろう。
晩餐会は、ホテルのフレンチレストランで行われた。
このスタデイツアーでは珍しく、洋食コースのデイナーとなった。
ジャクスワン会長のカラオケでスタートして、豊橋西LCのコーラスあり、バナー・ピンやプレゼント品
の贈呈、交換あり、賑やかな夕食会となった。

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◆写真説明 <ゴールデントライアングルとチェンマイまでの観光>
23 タイ・メーサイより、ミャンマー・タチレイへの国境の橋 24 タイの北端の記念碑にて
25 ミャンマー・タチレイのお店 26 国境となる小さな川
27 ゴールデントライアングルにて、名古屋グループ 28 アヘン博物館、ケシ畑の絵
29 ラオスのドンサオ島 30 ワット・ロンクン
31 ワット・ロンクンの設計者 32 メーカチャン温泉にて足湯につかる
33 カントーク・デイナーのフルーツケービング 34 カントーク・デイナーの料理
35 モデルと記念撮影中の大分中央LC岸田様(87才 左)
と福岡県・行橋LCの纐 様

 3日目は、折角の機会なので、ゴールデントライアングルの観光とした。
バスで1時間、国境の町メーサイは賑わっていた。LCメンバーの店2か所を回ってから、歩いて国境を
超えて、ミャンマー側のタチレイへ入る。こちらも橋の脇にある市場というか商店街が賑やかであった。
結局のところ、商店街の一角を一回りして、タイに戻る。小さな川を渡り、一足踏み込んだという感じ。
ビザを取得の割には、あっけない。

 30分ほど走り、ゴールデントライアングルに近いチェンセンに着く。昼食のインペリアルホテルの
レストランからは、すぐ下のメコン川、そして緑の中、左手にミャンマー、正面にラオスが見える
良い景色だ。カジノの建物も見える。歩いてすぐ近くのアヘン博物館は、この辺の歴史を知る上で、
必見である。船でラオスのドンサオ島に上陸。ここもラオスの商店街、お土産屋さんを自由散策。
チェンセンの古寺・ワット・チェデイ・ルアンを見学して帰路に着く。
チェンライの日本レストラン・トマトでシャブシャブの夕食。

 4日目は、チェンライよりチェンマイへのバス移動で、途中に観光が入る。
チェンライからバスで15分、白亜の寺院・ワットロンクンがある。この異色の寺院は、チェンライ出身の
建築家、チャルムチャイ・コーシピパット氏が設計して、1997年より建設中のもの。大きな本堂は完成
しているが、敷地内では、建造中の建物があり、多くの参拝者、観光客を集めていた。入場無料が良い。
さらに1時間半走ると、メーカチャン温泉に着く。入口の間欠泉が高く上がり、お客さんを出迎えてくれる。
足湯あり、温泉卵あり、小魚に足の老廃物を取らせるコーナーもある。

 その後は山越え、山道を走り、午後1時半にチェンマイのホリデイ・ガーデン・ホテルで昼食となった。
チェンマイのホテルは、ナイト・バザールの通りにあるロイヤル・プリンセス・ホテル。
夕食は、カントーク・デイナー「クム・カントーク」にて、タイの伝統の踊りを見ながら、タイ北部の
伝統料理をいただく。ステージには遠いが、堀炬燵のような席があり、楽であった。
お客様が多く、広い庭を使った踊りは、随分洗練されたショーであった。

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◆写真説明 <バーンロムサイにて>
36 安澤団長より、名取美和代表へ寄付 37 麻生賀津子さんより説明
38 リス族の娘さんが縫製作業中 39 子供たちのアルバイト、野川亘332−E地区ガバナー
がお買上げ
40 きれいなゲストハウス 41 集合写真

 5日目の最終日午前は、チェンマイの郊外にある「バーンロムサイ」を訪ねた。
2006年2月に、このLCIFスタデイツアーでお邪魔したので、2度目になる。
バーンロムサイとは、エイズによって両親を亡くし、自らもHIVに母子感染した子供たちの生活施設。
日本人女性達が主体となって1999年に設立、運営されてきた。
札幌しらかばLCが、女子棟を、神奈川県横浜の複数のクラブで食堂棟を建設、寄贈されている。
LCIFスタデイツアー団長の安澤莊一・332−D第二副地区ガバナーより、代表の名取美和さんに
寄付を渡した後に、3組に分かれて、施設を見学して回った。6年前から比べると、図書室棟もでき、
リス族の娘さん達が縫製作業をしていたり、資金獲得のための宿泊ロッジ(HOSHIHANA VILLAGE
という素敵なコテージとプール)も2室増えて、活発な活動がうかがえる。
日本でも定期的にバーンロムサイで作った品物を販売するバザーをしたり、神奈川県鎌倉市に常設の
店もでき、後援する人も増えているようである。
 お昼は、シャングリラホテルのブッフェ・ランチということで、最後の素敵な昼食となった。

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◆写真説明 <ストリートチルドレンの為の職業訓練センター>
42 子供たちの歓迎の踊り 43 物品販売コーナー
44 333−E地区 立原祐司元ガバナー(左)と大泉剛L 45 集合写真

 午後の訪問先は、もっと郊外にある「ストリートチルドレンのための職業訓練センター」。
1997年に設立された「アーサー・パッタナー・デック財団」がストリートチルドレンの支援を行っていて、
日本の「カルナーの会」(大阪府箕面市)が、1999年より上記財団と連携して支援を続けている。
茨城県(333−E地区)13のライオネスクラブの計画を地区で後押しして、タイの3つの女性クラブと
の協力により、2010年1月、建物とともに縫製、手工芸、皮工芸、染色、木工細工などの訓練用
機材(ミシン、工具等)を寄贈した。
LCIFの交付金が約315万円、333−E地区の負担が約353万円、合計約668万円の事業であった。
施設に着くと、その時のガバナー・立原祐司ライオンと大泉剛ライオン(両者とも水戸葵LC所属)が
出迎えてくれた。建物内で、説明を受け、女の子二人の歓迎の踊りを見せていただいた。子供たちは
愛想が良い。バーンロムサイと同じく、施設で作った品物の販売もしており、ツアー参加者は、売り上げ
に協力されていた。日本人スタッフ・出羽明子さんの話では、チェンマイ市内のドー・デック・ギャラリーと
いうショップでも展示販売とのこと。

バーンロムサイでは、卒業生もでており、日タイ友好と活動協力で良い結果がでれば、幸いなことである。
 
 バンコクに行った人の話を聞くと、市内は水害の影響はなくて心配ないとのこと。
風評被害で観光客が減っているので、今後多くの観光客がタイ出かけることを願っています。


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