協和海外旅行(株) 野口 正二郎 2002年3月
滝はなぜか、大小に拘わらず人を惹きつけるものがある。
全世界に滝といわれるものは、相当沢山あると思われるが
、大きな滝として特出しているのが、北米のナイアガラの滝、
南米のイグアスの滝、そしてアフリカのビクトリアの滝である。
去年の4月にこの3大瀑布を制覇?した。
(ナイアガラの滝)
1973年11月に始めて、ナイアガラの滝を訪問した。
それはニューヨークよりの日帰り旅行で、駆け足の見学であった。
古いことなので記憶は定かではないが、カナダ側のエレベーターで
滝の近くまで下りて、黒の合羽を着て、滝壷を見学したことだけは
覚えている。それから20年、1994年9月にモントリオールより
紅葉のローレンシャン高原を回り、モンテベロー・オタワ・トロントに
寄りながら、ナイアガラの滝を終点としたレンタカーの旅で再訪した。
レンタカーの強みで、近くの美しい町、ナイアガラ・オンザレイク市を見たり国境の橋を渡り、アメリカ側から霧の乙女号に乗り滝壷遊覧をした。
宿泊はカナダ側のシェラトン・フォールズ・ビューホテルで、名前の通り客室から、眼下に滝をみることができた。1泊だけなのでやはり忙しい見学となってしまった。カナダとアメリカ合衆国の国境にあり、多くの皆様が見学に訪れたはずだ。カナダ側、滝幅675m・落差は52mとアメリカ側、滝幅320m・落差55m。
(イグアスの滝)
ブラジル・アルゼンチン・パラグアイの国境にあるこの滝は、三大瀑布の中でも一番壮大である。
1988年8月と2001年2月、2回訪問した。
1回目は、日伯科学技術シンポジウムという、東京大学工学部のT先生が中心になり、日本の他の大学の先生も同行されて、サンパウロ大学や他の大学、研究施設等で学術交流の学会に付いていったときである。途中で学会から離れて、一人でイグアスの滝に飛んだ。一人の身軽さで、タクシーでアルゼンチン側まで行って、滝の少し上流から見学したり、ヘリコプターで上空より見たりして、雄大な滝に堪能した。夕食でショーを見ながらカイピリーニャという地酒を飲んだが
結構強く、タクシーでホテルへ帰って、バタンキューであった。
2回目は、千葉県のライオンズクラブに同行し、パラグアイに行くと途中に立ち寄った。国立公園のため出入りが管理されるようになり、入り口で料金を払い、公園のバスで滝まで向かった。途中に雨が降り出したが、着いた時には、幸にも雨が上がってくれた。この時期は雨季に当たり、水量は前回より多かった。国立公園内の滝前にあるコロニアル風のホテル・ダスカタラタスに泊まれれば最高である。
滝幅4km、最大落差80m、毎秒6万5千トンの水量を誇る。
その後に訪れたパラグアイは国土のほとんどが平坦な地形な為、
豪快がイグアスの滝は良いアクセントになった。
(ビクトリアの滝)
2001年4月下旬、南ア共和国ヨハネスブルグから、飛行機でジンバブエのビクトリア・ファールズ市に向かう。着陸前、左手遠方に大きな水煙が上がっているのが見える。
滝はザンビアとの国境、アフリカ第四の長さのザンベジ川の中流に位置している。滝幅1700m、最大落差108m。滝壷が狭く、一度落ちた水は、また150mの高さまで舞い上がり、水滴となって雨のように周辺に降り注ぐ。この時期は、雨季で水量が多く、見学者は、傘に合羽、そして場合によっては長靴の重装備になる。それでも横なぐりの水滴は、ズボン等をぐっしょりと濡らしてくれる。
水煙で滝が良く見えないのが難点である。消化不良気味の感じであれば、町の中に、固定されたバルーンがあるので、それに乗って上空から見学をすると良い。もしかしたら滝の他に象の散歩も見られるかも知れません。下流の橋で、バンジ-ジャンプを行っていた。
その前にきれいな虹が出ていたのが印象的であった。滝に虹は付きものである。水量豊かなザンベジ川のサンセットクルーズも体験した。首都のハラレから来ていた銀行員と家族が乗船しており、親しくなった。ジンバブエには、グレートジンバブエという巨石建築の遺跡があるが、それをモチーフにしたザ・キングダムというホテルに泊まった。カジノがあり、スロットマシンを楽しんでいると現地の女性(係員)がそばに来るので、ついコインを分けてあげる。
何かの足しにするのか、売上の協力になるのであろう。
1日観光で国境を越えて、ボツワナのチョベ国立公園にサファリに行く。象の大群を期待していたが、タイミングが悪く、多くは見れなかった。午後はクルージング・サファリで、ボートで川の上流に向かう。水を飲みに来る動物、象や水牛等々を見ることができた。
雨季は、動物見学には良い時期ではない。乾季であれば、水飲み場に多くの動物が集まり、好都合であるからだ。南アのケープタウンの郊外では、SEALS IS. で沢山のアザラシを見学したり、ボルダーズビーチの近くの海岸で何百匹というペンギンも見られ、動物派には楽しい見所もある。
3大瀑布は、それぞれ違う大陸、違う国々にあり、その環境は違う。
訪ねる過程も楽しいものである。残すところの有名な滝は、落差が最高のギアナ高地・エンゼルフォールか、はたまた中国貴州省の黄果樹瀑布、雲南省の九龍彩瀑布か?隠れた名瀑があるかも知れない。