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写真説明
1)スターフライヤー機 2)スターフライヤー機の機内サービス


LCC(格安航空会社)に搭乗するのは初めの体験。スターフライヤー航空にて
羽田空港より、北九州空港に飛ぶ。機体は黒と白、機内の椅子は黒を基調としており、
レザーの落ちついた雰囲気である。
キャビンアテンダントによるソフトドリンクのサービスがあり、期待していなかったので
嬉しい気持ちになる。テキパキと時間通りの運行であった。
北九州空港は、2006年3月に、人口島にある海上空港として新装開業、
24時間空港として運用されている。滑走路はジャンボ機も発着可能な2,500m。
残暑の厳しい9月30日(日)であったが、海風が心地よい。
台風もそれて北上し、関東地方が悪天候となったが、当地は晴天であった。
我々、日本旅行作家協会の下重暁子会長が私は晴れ女です、と自慢する。
総勢40名近い賑やかな特別例会となる。


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写真説明
3〜8)唐戸市場 
9)お寿司とフク汁の昼食 10)フクの取引は、手を握って行う 11)唐戸市場前で集合写真


山口県下関市が用意されたバスで一路、関門海峡を越えて下関へ向かう。
下関は初めての訪問にて、期待が膨らんでいると、海辺の「唐戸市場」に到着。
丁度お昼の時間で、多くの人々で賑わっていた。
海産物の販売店もあるが、昼食用にお寿司や、天ぷら、フライ等の販売が多くあり、
活気に満ちている。
お客さんは、自由に買って、館内の椅子に座って、食を楽しむことができる。
海鮮料理のバイキングのようである。これは面白い。
我々には2階の会議室を用意されたので、ネタの大きな寿司を5つとふく汁
(下関では、「ふぐ」を「ふく」という)を買っていただく。
お腹を満たして外に出ると、目の前には関門海峡が広がっており、対岸には
門司の町が見える。この辺には、カモンワーフ(レストランや海産物、土産品店等)や、
市立しものせき水族館「海響館」があり、多くの人々が集うところである。


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写真説明
12)みもすそ公園にて、紙芝居見学 13)源平大将の、戦いの像 14)海底人道トンネルで門司への道 
15)長府武家屋敷を歩く
 16〜17)懇親会のお料理の数々 
18)前列左より、水野官司、中尾市長、下重会長、後列左より 高梨常任理事、野口幹事、大久保会員 19)市長の名刺


午後は海峡沿いにある、みもすそ(御裳)川公園にて、歴史体感紙芝居「壇ノ浦合戦絵巻」
を見学する。武士の装束を着た語り部がユーモアを交えて、源氏と平家の戦を語る。
ちなみに下関は、平家びいきのようである。
無料の紙芝居、お土産に絵葉書まで貰い、楽しいアトラクションであった。
その近くに「関門トンネル人道」がある。エレベーターで地下に下がると、そこは対岸の
門司まで780mの歩行者専用トンネルの入り口だ。歩いて15分かかるそうな。
20年かけて、昭和33年に完成した世界でも珍しい海底人道トンネルだ。
城下町の長府、長府観光会館に着くと、ベテランの女性ボランテイアガイドの中山さんと
青田さんが待っておられた。
武家屋敷の面影を強く残した町並みを歩き、功山寺、長府博物館等を見学、下関の歴史を
聞きながら往時を偲ぶ散策となった。ガイドさんの説明に感謝である。
家庭用温水ボイラーで有名な長府製作所は、この地に本社、工場がある。

東京第一ホテル下関にチェクイン。
明治維新には、高杉晋作や伊藤博文らが集った大阪屋という妓楼の跡地に建つホテル。
このあたりは稲荷町といわれ、源平の戦に敗れた平家の女官達が生活の為に春を
ひさいだのが始まりとされる、悲しい歴史を秘めたところである。
懇親会の前のセミナーでは、講師・赤間神宮宮司水野直房氏のお話を拝聴した。
国学院大学を出て、宮内庁に奉職したり、50年の経歴をもつ水野宮司の講話は、
人を引き付ける味わい深いものであった。
懇親会では、下関市長の中尾友昭氏を始めとする、下関市の観光関係者の多くの人が
参加された。私は、中尾市長、水野宮司、下重会長と同じテーブルに着席することになった。
中尾市長は、2009年に初当選し、一期目。ふく調理師、税理士の資格をもつ気さくな人柄。
私より2才若い団塊の世代であるが、まだまだやる気満々、活気のある市長さんである。
名刺には、ご自分が調理した「ふく刺し」の写真を入れたり、下関の宣伝になるものを載せて、
観光にも熱心に取り組んでおられる。
前日は、姉妹都市40周年のイスタンブール市から代表団が来て、接待、交流をされたようだ。


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写真説明
20)東京第一ホテル下関 21)大阪屋の説明をするボランティアガイドさん 22)シャッターに金子みすづの詩
23)亀山八幡宮下の金子みすづの碑 24)山陽道の終点 25)床屋発祥の地(クシとカミソリ) 26)フク 27)フクひれ

28)春帆楼 29)赤間神社へお参り 30)大将(河田会員)とお姫様(大久保会員) 31)水野宮司と集合写真


翌日の午前も、女性ボランテイアガイドさんが付いてくださり、歩いて唐戸地区を見学した。
上記ホテルの説明は、ガイドさんの受け売りである。
下関は、薄幸の童謡詩人・金子みすゞのゆかりの地でもあり、商店街のシャッターに詩が書かれていたり、
神社の境内や道路脇に記念の碑がいくつも残されている。
「亀山八幡宮」に参詣すると、境内から眼下に唐戸市場があり、その先に関門海峡が一望できる。
さすが下関、境内に大きなふくの像が鎮座されている。
「春帆楼(しゅんぱんろう)」は、日清講和条約が締結された会場であり、当時は木造の料亭であった。
現在は、やや中国風の外観で、料亭や結婚式場として市民に利用されている。
名物料理のふくフルコースも堪能できる。
「赤間神宮」は、源平壇ノ浦の合戦で敗れ、8才で関門海峡に入水された安徳天皇を祀っている。
壇ノ浦を望む水天門は鮮やかな朱色の竜宮造り。水野宮司が出迎えてくださり、説明を受ける。
毎年10月夜には境内に於いて、宝塚歌劇のように階段を利用して、源平合戦や、巌流島決闘、
(高杉晋作の)奇兵隊、怪談・耳なし芳一、海峡上臈絵巻等、下関にゆかりの歴史エンターテイメントが
上演されている。
下関は、以前は赤間ケ関といわれていたそうで、水野宮司はその名の復活を望んでいるそうである。


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写真説明
32)フェリーにて5分、門司港へ 33)門司名物の焼きカレー(シーフード) 34)九州鉄道記念館
35)旧門司三井倶楽部にて、鷹啄会員と 36)門司港駅の外観 37)門司港駅の内部

下関港よりフェリーで5分、対岸の門司港に到着。とても近い。
お昼時でもあり、港に近いお店にて、名物の焼きカレー(シーフード)を食す。なかなか美味である。
残念ながら帰りの時間が決まっており、旧門司三井倶楽部の2階の博物館(アインシュタインと
林芙美子)を見学するのみであった。
やはり歴史の町で、九州鉄道記念館に行く途中、その手前に「バナナのたたき売り発祥の地」なる碑があった。
下関と門司は、歴史が長く、1日、2日では探訪しきれない、奥の深い町である。
もう一度ゆっくりと再訪したい思いを胸に、かなりレトロな門司港駅より小倉駅へ向かう車中の人となった。



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関門海峡・下関と門司を訪ねて
野口 正二郎(当社)