1. 東京からレイキャヴィークまで

  6月23日(月)、朝8時15分に車で自宅を出る。成田の駐車場に車を預け、空港まで送ってもらう。13時20分発BA008で、ロンドン、ヒースロー空港にほぼ定刻の17時15分に着く。この空港は滑走路の数が少ないのか、上空で20分近く旋回して、着陸許可を待つ。以前もそうであったし、アイスランドの帰りにも、10分以上旋回して待ったので、慢性的なものらしい。他の航空会社でも、そうなのかどうかは知らないが、成田で預けたスーツケースは、ここでは一旦降ろされて、ターミナル間を自分で運ばなければならない。これは、多分安全上の理由からで、英国とアイスランドが仲が悪かった(タラ戦争(1958-76))ためではないと信じたい。重い荷物を持って、無料ではあるが、列車に乗って、ターミナル間を移動しなければならない。約3時間の余裕があるので、あせる必要はない。念のため調べたが、アイスランドの地図などは空港では販売していなかった。
 アイスランド行きの待合場所に移ったら、日本人が10人以上もいるので驚く。長いポスター運搬用の筒を持っているので、学会に出席されるものと判断する。後でお聞きしたらレイキャヴィークで開かれる「食品加工に関する国際学会」で行かれるとのことであった。
 21時10分発のところ、離陸待機で20分ぐらい遅れる。23時10分の定刻を少し遅れてケフラヴィーク空港に到着する。時差は1時間であるから、正味3時間である。ここの空港は、到着客も、出発客と全く同様に、免税店を利用できる。ネットで得た情報に従って、バゲージ・クレームに荷物の出てくる前に、ビールを1ダース(500 ccと330 cc)を1万円札を出して購入し、おつりをアイスランドクローネでもらう。この国はカードで何でも購入できる国ということを聞いていたので、特に、空港では、それ以上は、アイスランドクローネに交換はしなかった。ただ、少し慌てて、330 ccばかりを購入するつもりが、半分500 ccを購入してしまう。後でレシートを調べてちょっと驚いた。330 ccのビン入りは、Kaldiという国産ビールで(Lager、アルコール度:5%)、6本で、899 IK(1本197円)である一方、500 ccの缶入りは、Tuborgだからデンマーク製で、アルコール度は4.5%で、6本で、699 IK(1本153円)となって、外国産で、しかも500 ccの方がかなり安い。ビンは回収の際、代金が少し戻されるのかどうかは知らない。1万円は7600 IK(1 IK =1.316円で、かなり有利な交換率である)に相当するらしく、7600 ? (899 + 699) = 6002 IKの釣銭をくれた。帰国後、Kaldiについて調べたら、1989年3月1日までアイスランドでは、ビールは禁止されていた(Although beer was banned in Iceland until March 1, 1989,…)とウィキペディアに出ていて驚く。禁止というのは、飲むのが禁止されていたのであろうか。スウェーデンは、準禁酒国であったが。
空港バスが出る24時近くは、まだ日の入り少し前で明るい。バスは2台あったから、空港に深夜取り残される心配はなさそうである。空港バスで、50分ぐらいで、レイキャヴィークに着く。一旦、町外れにあるバスのターミナル(後のBl2)で、行き先のホテルによって、小さいバスに乗り換える。我々の、Cabinホテルはそのまま、このバスで送ってくれる。ホテルに着いたのは、翌日1時を過ぎていた。日本との時差は9時間遅れであるから、日本では、朝の10時であるから、自宅を出てから、26時間程度かかったことになる。日は沈んでいるはずであるが、外は、薄明るい。