7. ミーヴァトンとクラプラ地区観光 |
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9時15分ぐらいにホテルを出る。LPに、近くにマリモを展示しているレストランがあると書いてあるので、ホテルのフロントで、どこにあるかを聞く。フロント嬢は、マリモのことを全く知らなかったが、LPを見せたら、どこかに電話をして聞いてくれて(多分インフォメーションセンターであろう)、向かい側の土産物屋だと教えてくれる。LPによれば、マリモ(Marimo
ball)は世界で、阿寒湖とここのミーヴァトンにしかなく、2003年には、日本に倣って、当地でもマリモ祭りを行ったと書いてある。
ホテルのフロント嬢が、わざわざ表に出て指し示してくれた店は、少し違っていて、マリモのある店の向かい側の店であったが、そこではみやげ物を買って、マリモのある店(カフェ)を改めて教えてもらい入り直す。この店は、ホテルも兼ねている(Sel
Hotel)ようであった。テーブルの一画にある水槽には、4、5個入っていて、予想していたより大きかったが、色がくすんでいてちょっとがっかりする(Mv1)。阿寒湖で見たものはもっと奇麗な緑色をしていたと思うが、40年以上も昔なのではっきりしない。この店は、写真(My2)の中央手前の灰色の店である。 近くにあるミーヴァトン湖の中にあるプソイドを巡る。プソイドというのは、湖や湿地の上に溶岩が流れて溜まり、水蒸気爆発でできた山のことで、直接の火山の爆発ではなく、水蒸気爆発で出来たクレーターなので、pseudo(にせの)という名前が付いている。ここのものは2400年前にできたそうである。湖の温度を測ったら10
oCであった。これらを見ている間に、雪を抱いた山々、すなわち、南に15 km離れたSellandalfjall(海抜988 m)(My2)や、南南東に15
km離れたBlafjall(海抜 1222
m)(My3)が見える。Blafjallのように、卓状(頂上が平ら)になる理由は、氷河の下から、マグマが上ってくると、重い氷で、上部を冷やされるためらしい。この標高が、かっての氷河の頂上の高さとのことである。Sellandalfjallは、尖ってもいないが、全く平坦でもないから、その中間のような状態で出来たのかと想像する。1つのプソイドに登って他のプソイドを見る(My4)。団体で見物している人が小さく見える。 次に、昨日、夕方ホテルに来た道を湖に沿って北上し、次々に観光スポットを見ていく。すなわち、クラサール(Klasar)(My5)、ホプジ(Hofdi)(My6)、ディムボルギル(Dimmuborgir)(My7)を見て回る。これらの共通点は、溶岩が水と反応して、不思議な形の岩石(奇岩)を形成している点であろう。ディムボルギルには、人が立ち入らないようにロープが張ってある。滝などの危ない場所には柵が無い一方、自然保護のために、人が立ち入らないように柵があるのは面白い。ディムボルギルからは、北方にあるクヴェールフィヤットル(Hverfjall)(標高452
m)が見えて、人が登っているのが見える。写真(My7)の左手の遠くに見えるのがこの山である。約2700年にできたそうである。 次に、周遊道路を北上して、クヴェールフィヤットルの前の入り口に来る。入り口には、金属製の戸があって、一見、中に続く道に入れないように見える。実際、1台の車が、入り口付近に止まっていて、どうしようかと迷っているようであった。読んでいたネットの旅行記で、ここに来て、戸が閉まっているので立ち入り禁止と思って通り過ぎ、後で、これは、羊が出ないためにあるので、簡単に開けられることを知って悔しい思いをした人の報告を知っていたので、降りて戸を開けて入ったら、そこで待っていた車も、喜んで続いて入ってきた。入った後、また元通り閉める。旅行記を読んでなければ、この戸が簡単に開けられるとは思えないから、通り過ぎて後で悔しい思いをしたであろう。戸を開けて1
km近く進み、左側に回ると駐車場に出る。そこに、登山口があり、登山道の傾斜は意外に緩やかなので、登るのは割合簡単そうに見えたが(My8)、風が強く、雨も多少降り出しているので、登ることはあきらめる。カメラのレンズに水滴がついていて、それも写る。魔法びんに紅茶も持参してきたので、用意してきた昼食を車の中で取る。THERMOS社(本来、英国製と思う)のものは、保温性が良いので、今回、小型のもの(長さ22
cm)のものを購入して、持参した。 駐車場の横に、標識があって、そこにグリョゥタギャウ(Grjotagja)まで1.8
kmとある。家内は待っているというので、1時間で戻ると約束して、1人で歩いて行く。途中は、潅木の生えた地帯が大部分で、黄色い棒の標識が、要所に立っているので間違わず、往復の道では誰にも出会わなかった。この時に撮ったギャウの写真はレンズが雨に濡れていたためにあまり良いものが無かったが、数十分後に、ここに、車で来ることができる。
また、入って来た入り口に戻って周遊道路をしばらく行くとグリョゥタギャウの入り口の金属扉が見える(My9;写真は翌日撮りに来る)。先ほどと同様に戸を開けて入ったら、通りかかった車が、入れると知って続いて入ってくる。戸の中央上部の留め金を上に持ち上げるだけであるが、この留め金は、モーメントが大きく、上に上げた時、保持できないので、離すと下に勢いよく落ちてくる。危うく指に大怪我をしそうになったから、取り扱いは注意が必要である。 |
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先ほど歩いてきた時は、ギャルの前に車が1台停まっていて人は誰もいなかったが、今回は数台、停まっている。ギャウの下側の穴には、スウェーデン人(我々が、1970-72に滞在していたイエテボリーの住人であった)が2人、丁度、湯に入ったところだったので、持参した温度計で湯の温度を測ってもらう。手前側は、42
oCで、この写真で計っている所では、47
oCであるとのことである(My10)。日本人にさえ熱いから、彼らには、大分熱く感じるであろう。この入り口はギャウの盛り上がった壁の下側にある(My11;この写真も翌日撮った)。地下の温泉は、10
mぐらい離れてもう1ヶ所あるが、そこは、温度が高いらしく、人は入っていなかった。すぐ上にある崖に上って、先ほども撮ったギャウの写真を何枚も撮る(My12)。シンクヴェトリルで見たアルマンナギャウより大分幅が小さいので、かえってギャウの実感がする。遠方に、今来たクヴェールフィヤットルが見える。 少し、北に行くと、特に名前はないが、地面から湯気の出ている地帯がある。更に北に行くと、前に通った1号線に出る。1号線に出るところは、扉などはなく、自由に入って来られるようになっていたから普通はここからギャウに入って来るようである。1号線の向こう側には、珪藻土工場の湖(Bjarnarflag?)である、昨日も見晴台から見た青白色の池があり、その方向の遠方にHlidarfjall(標高771
m)が見える(My13)。 12
kmぐらい離れた別の地熱活動地域のクラプラ(Krafla)に向う。山を登ったところに展望台があり、そこから来た道を見る(My14)。今来た道が遠くから見える。地熱地帯であることが、よく分かる。近くに人間に慣れた鳥がいて逃げようとしない(My15)。かもめの1種と思い調べたが、よくわからない。後に、同種のものが、アークレイリの植物園の前の道で近くを歩いていたから、人間によく慣れた鳥であるらしい。ここは、1981年と1984年に噴火したアイスランドで2番目に若い地熱活動地帯である。ヴィーティ(Viti)(直径320
m、深さ30
m)という火山爆発クレーターに行く。雨風が強く、周りを周遊する道を歩いて登るのも困難なので、家内は、途中で戻る。他に周遊しようとしていた人も戻る。高台まで登っていったら、反対側には、硫黄の臭いのする乾いた地獄谷のような風景が展開されている(My16)。さらに進んで、駐車場の丁度対岸に相当する所に行ったら、別の小さい火口湖(これも小ヴィーティというようである)が反対側にあり、その向うには、地熱発電所と温水供給の工場があり、そこからパイプが配管されているのが分かる。今登ってきた大きなヴィーティは、ちょうど、駐車場が対岸に見えるが、雨で、色があまり奇麗ではないが、それでも青色をしている(My17)。また、残雪も見える。天気が良ければどんなにか美しいだろうと残念である。これを見るだけでもアイスランドに来た価値があったという旅行記もあった。ここの土は粘土のように靴の裏にねばり付くので、駐車場には、その泥を落とす特殊な器具が置いてある。 そこから少し戻った第一駐車場には、車が結構停まっていたので、何か面白いところがあるのかと思って、レイルニュークル(Leirhnjukur)まで歩こうと800
mほど歩いたが(My18)、風雨が強くなったので断念して戻る。後で写真で見ると溶岩地帯で、これから行くナゥマフィヤットル(Namafjall)とよく似ている。翌日、朝、晴れていたら再度挑戦しようかと思っていたが、翌日も天気があまり良くなく、見られなく残念であった。 ミーヴァトン地区に戻って、ナゥマフィヤットルの麓に展開する地熱地帯クヴェラロンド(Hverarond)行く。あちこちで、湯気が吹き出ていたり、泥の中からボコボコと噴出していて地獄谷の様相を呈している。一帯は、かなり広く、硫黄の臭いが充満し、大変壮観である(My19)。しばらく見て、一旦(車では)近くのホテル(Hotel
Reynihlid)にチェックインに戻り、また、この近くのネイチャーバス(Jardbodin; Nature
bath)に出直してくる。 ネイチャーバスは、後に入る予定のブルー・ラグーンの規模を小さくしたローカル温泉で、入浴客が少ない分だけ、大変長閑で居心地がよい。19時30
分前から、20時30分まで、入っていた。夏の間は24時まで開いている。入場料は1人1100
IK(約1500円)で、脱衣所は男女に分かれていて、まず裸になって、身体を石けんで洗ってから、水着を着けて入らねばならない。温度がばい菌の繁殖に適温なので、体をまずよく洗って入ることが、この国では、要求される。アイスランドでは、温泉プールには行かなかったから分からないが、多分同じだと思う。水温は、場所によっても多少違うが、40
oC以下で、長湯をするには適温である。気温は10
oCぐらいであった。いろいろな国の言葉が聞こえたから、ほとんど観光客であろう。写真は、出てから撮ったが、湯煙であまりよく撮れない(My20)。 ミーヴァトン地区は、アイスランドで一番見所の多い場所で、もう1泊して、内陸のアスキャ(Askja)のツアーにも参加したいくらいであったが、まだ、少し早く始っていない。 |
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My1 まりも;食堂内の水槽
My2 ミーヴァトンから見たSellandalfjall;中央手前のカフェにまりもがある
My3 ミーヴァトンから見たBlafjall
My4 プソイド
My5 クラサールの眺め
My6 ホプジの眺め;Blafjallが見える
My7 ディムボルギル
My8 クヴェールフィヤットル
My9 (翌日撮りなおす) グリョゥタギャウの入り口
My10 ギャウの下の地下温泉(42-47 oC)
My11 (翌日撮りなおす)ギャウの下の温泉入り口
My12 グリョゥタギャウ;遠方にクヴェールフィヤットルが見える
My13 珪藻土工場の湖とHlidarfjall
My14 クラプラの展望台
My15 慣れた鳥
My16 地獄谷
My17 ヴィーティ
My18 レイルニュークルの溶岩原を遠方に見る
My19 クヴェラロンド; ナゥマフィヤットルの麓
My20 ミヴァートン・ネーチャーバス
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