シニョリーア広場(Piazza della Signoria

この広場には、ルネッサンス期に活躍した彫刻家の作品が多くあり、オープンミュージアム
となっていて、明るく、また広々としており、フィレンツェの広場の中では、ミケランジェロ
広場とともに一番気持ちが良い広場である。

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◎写真説明

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数ある彫像の中で、一番注目されるのは、コピーながらも、ミケランジェロダヴィデである。アカデミアにある本物の彫像は、屋内にあり、なおかつ、
撮影禁止なので、この屋外にあり、いつでも見られるのは大変有難い。

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ダヴィデの背後の建物は、ヴェッキオ宮殿で、右側にあるのは、バッチョバンディネッリ作ヘラクレスである。右側のアーケードは、ランツィのロッジアシニョリーアの回廊ともいう)という。ロッジアというのは、柱廊、涼み廊下のことである。ランツィは、コジモ1世の時代に、この建物をドイツ人傭兵(lanzichenecco)が使っていたことに由来する。その左隅にあるブロンズ彫刻(ブロンズなので、暗色ではっきりしない)は、Bチェッリー二作、殺したメドゥーサの首を掲げる「ペルセウス」である。精悍な顔をしていて、もっと近くから撮るべきであった。

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回廊の上方の下に4つの葉模様杉の装飾が見える。「不屈」、「節制」、「正義」「慎重」を表しているそうである。回廊にある抱えられた人が左手を挙げた彫像があるが、これは、ジャンボローニャ作の「サビニの女たちの略奪」で、ヨーロッパの彫刻史上で、3人以上の群像は、この作品などが最初だそうである。サビニ人は、ローマの北東のティベリス川一帯に古代に住んでいた部族で、ローマ人により女が強奪された。

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真中の柱の左にある倒れかけた人を支える彫像は、「パトロクロスの体を支えるメネラオス」で、ヘレニズム時代のレプリカである。「サビニの女たちの略奪」の右側にあるのは、「ケンタロウスと戦うヘラクレス」である。奥の壁際には、ローマ時代の6体の女性像が並んでいる。

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左側にあるのは、ネプチューンを中心とする広場の噴水。

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噴水のネプチューン像。

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左に見えるのは、メディチ家のコジモ1の銅像。コジモ1世(1519-1594)は、1537年にトスカーナ大公になり、フィレンツェの都市改造事業やウフィッツ美術館や、ヴァザーリの回廊を建設した。1498年には、狂信的なフランチェスコ派の修道僧で、弁舌に長け市民に厳しい禁欲を強いたサヴォナローラが芸術作品や楽器を虚飾として焚いたことによって、逆にここで火刑に処せられた。