資料

●参考書

主なものは、次のものである。

(1) 地球の歩き方「フィレンツェとトスカーナ 10 ~11
  ダイヤモンド・ビック社〔
2010.9.17発行〕

今回行った場所のほとんどの場所について記述があり大変便利であった。特に、美術館
などの絵画が、どこにあり、どういう絵であるか、カラーで示してあるのが役立った。


(2) 近藤 剛夫 著「フィレンツエ 美をめぐる旅」
  中経出版
(2010.6.8)

   旅行計画が立って予約を終えてから、何か、旅行に参考になる本で見落としているものは
ないかと、本屋で探していたら、この本が眼に入った。目次を見たら、フィレンツェ以外の
都市(フィエーゾレ、ピサ、アッシジ、サン・ジミニャーノ、ラヴェンナ)も含めて、
ほとんど、行く予定の場所だったので、購入し、実際、旅行時にも持参した。著者は、
旅行も美術鑑賞も、職としてではなく趣味とされている方で、内容は、美術、キリスト教
文化に素人同然の私には、分かりやすく大変参考になった。よく趣味で、これだけの本を
書かれ、それを出版までされる実行力にも感心した。価格を低くするためか、写真が少なく、
それも、白黒なのが、少し残念である。


(3) 荒俣 宏・泰子 著ヨーロッパ・レンタカー旅行完全ガイド イタリア編
  角川書店
(2009.5.31)

Garmin(nuvi 1480)GPS2010年の南フランスの車旅行で初めて使用し大変便利である
ことは、先の旅行記に書かせていただいたが、すでに、荒俣氏が、同社の
GPS(nuvi 250)
使ってイタリアを旅行した本書が出ていたことを、今回の旅行前に見つけて、行き先も、
ボローニャ、ピサ、フィレンツェが重なっていたので、購入して参考にさせていただく。
自分の購入した
nuvi 1480は、nuvi 250より大型で、更に見やすいが、本質的には、この著者
が使ったものと同じで、カーナビの使用を勧めておられる著者には、全く同意見である。
ヨーロッパ用地図が必要で、その際、
SDミニチップを購入しなければならない。著者は、
日本国内で購入すると
4万円と述べているが、これは、1万円強で購入でき、その方法は、
すでに、南フランスの旅行記で述べた。

主に、使ったものは、以上の3冊であるが、同地方にはいろいろな本が出ているので、
旅行の計画段階で参考にした、また、その他で、本「旅行記」を書く際などに参考にした
ものもある。


(4) 水野 潤一郎 「イタリア教養旅行」
  白陵社
(1970.11.20)

40年前の197112月に、留学先のスウェーデンから、ローマに観光旅行に行く際、
案内書として、日本から送ってもらったものである。当時は、地球の歩き方などの旅行案内書
も無い時代で、一般人が海外旅行が、ほとんどできない時代であった。この時代に、よく、
この様な本が、出版されたと不思議に思うくらいである。古い都市の説明なので、内容は、
今でも役立つ。


(5)「わがまま歩き イタリア」
   実業之日本社(
2006. 8.10

 図書館で借りたので、更に新しい版が出ているのであろう。(1)に記述のない、
ラヴェンナ、ウルビーノ、サン・マリノ共和国の記述を参考にした。


(6) 青柳正規、中村好文 著「イタリアの歓び 美の巡礼 中南部編」
  芸術新潮編集部
(2003.10.25)

アッシジについて35ページにわたる絵入り記述について役立てた。

(7) 藤原えりみ 著「西洋絵画のひみつ」
  朝日出版社
(2010.4.15)

通貨交換

最近、ヨーロッパでは、スーパーでもカードで買い物をするのが普通になってきている
ので、大きな支払いは、カードで払うことにしている。また、さらに現金は、足りなくなれ
ば、シティバンクのカードで引き落とすことにしている。それでも、日ごろ、日本では、
小額まで、カードで支払うことに慣れていないので、ある程度は、現金を持つようにして
いる。ある現地の友人に聞いたら、現地の人は、安全上、数十
Euroしか、現金は持ち歩か
ないそうである。

 ドルとユーロは、日本で代えて行った方が、現地で交換するより有利であるとよく
言われているので、今回も成田空港で、
2人で約20万円程度交換した。それ以外にも、以前
に交換していたものも持って行った。交換レート
(買値)は、写真(Ex1)に示すとおりで、
1 Euro=120.27531日)であった。翌日、フィレンツェのアメリゴ・ヴェスプッチ空港
で見たら
(Ex2)1 Euro=135.04の高さと成田との差に驚き、成田で交換してよかった
ことを確認する。更に、
66日にフィレンツェの町の両替店の交換レートには(Ex3)、1Euro=127.63円と出ていて、空港よりは安いが、成田の交換率よりは大分悪いことを知る。
フィレンツェの空港でも町中でも、ドルの次に円に対する交換レートが表示されていると
いうことは、日本人の観光客が多いということであろうか。なお、このレートは、秋には
更に円高になった。ホテルの項に記したが、交換レートは
113円台にまでなった。

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Ca1 Ca2 Ex1
Ex2
Ex3
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Ho1-2
Ho1-3
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Ho2-1
Ho2-2
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Ho3-2
Ho3-3

ホテル

なるべく1つのホテルに長く泊まり、そこを基点に周囲を廻ることにする一方、
トスカーナ地方などを広域に廻ることを、目指したので、次の
3ヶ所のホテルに泊まった。
幸い、いずれのホテルも良かったし、安価であり、もう一度泊まってみたいという気がした。

イタリア政府観光局から2009年版のFirenzeやトスカーナ地方のガイドブック
Guida All’Ospitalia)をもらってきて、それを参考にして、ネットで予約した。

(1)  フィレンツェ郊外のオルモ(Olmo)にあるHotel Dino7

車で廻るのだから、車で廻ることの不可能な大都市フィレンツエに泊まる気はなく、
その郊外に泊まり、郊外のバスの停留所近くに車を置いて、そこから、フィレンツェに
バスで通うことを考えた。

  予約は、大地震の来る前の2月の中旬にCalenzanoというところにあるLa Torrettaという
宿泊施設に、
Webを通じて申し込んだが、返事が、来ないので、1週間後に、再度、都合を
問い合わせたが、またも来ない。他に申し込むことができないので手紙で問い合わせたら、
ようやく、メールで返事が来て、コンピューターの故障で、返事が出せなかったが、部屋は
空いてないというメールが、ようやく
1ケ月後に来た。今回の予約で、このいい加減な対応に、
一番悩まされた。

 遅くなったが、新たに、フィエーゾレ郊外のDinoという3星ホテルに問い合わせたら、
すぐ
OKという返事が来た。行ってみたら、レストランが主で、家族・親戚一族による、
文字通り、家庭的なホテルであった。ワインの製造もしているようで、安価な自家製のもの
も出てくる。近隣、数
kmにわたってレストランが無いので、毎晩、近隣の人が、食事に来て
いた。当然、皆ワインを飲むので、酔い覚ましに、談笑していくので、閉店は
12時ぐらいに
なっていた。皆さん、アルコールにも、運転にも、大変慣れていて、酩酊している人はいない
から、実質、危険なことはないと感じたが、当地は、飲酒運転に対しては、甘いのだろう。

部屋やレストランからの景色はよく、この季節は、日の暮れるのも遅く、気温も適温で、
快適に一週間が過ごせた。唯一、ちょっと困ったのは、メニューは、肉料理ばかりで、
自分が食べられる料理は、きのこ入りのパスタと、サラダ
2種類(生のものと、揚げたもの;
てんぷらの
1種)だけであった。旅行を通して分かったが、トスカーナ地方の人は、ほとんど
肉料理しか取らず、魚は稀であることが分かった。部屋は、かなりまだ空いていた。部屋に
冷蔵庫が無いのがちょっと不便であった。

(2)  ピエンツァの街のSan Gregorioホテルに3

次に、南部を廻るために、ここに泊まった。このホテルは、オンライン旅行会社(Verene
を通して、カード番号を知らせて、申し込んだが、代金は、宿泊時に支払い、
2日前までの
キャンセルでは、代金を支払わなくて良いという条件であった。世界遺産の町の中にあるが、
静かで、居心地は良かった。レストランも経営していて、夕食も取った。

部屋は、かなりまだ空いていた。部屋には、冷蔵庫は付いてなかったのが、ちょっと不便で
あったが、他は良かった。

(3)  ラヴェンナ郊外のVilla Roncuzziホテルに3

次に、東部を廻るために、ここに宿を取った。ここも、Vereneを通して、申し込んだ。
住宅街にある大変静かなところで、最初、場所を探すのに、人に聞く必要があった。大変、
快適であったが、近くにレストランもほとんど無く、その点が少し不便であった。冷蔵庫は
付いていたので、ビールを冷やすことができ、外のレストランでは運転の都合上飲めない
不便が問題にならなかった。

ホテル名

場所

宿泊数

料金(2名:朝食付1泊分)

駐車場

Dino

OlmoFirenze郊外)

7泊

70 Euro

無料、専用

San Gregorio

Pienza

3

100 Euro113.12円)

屋内、無料

Villa Roncuzzi

Ravenna郊外

3

 95 Euro

無料、専用

ホテル名

写真など

説明

Dino

Ho1-1

ホテルの場所。

Ho1-2

ホテルは、フィレンツェから、緩やかな坂を約10 km昇って行ったところにある。下側から見上げたところ。

Ho1-3

ホテルの畑で作られるワイン(4Euro)を注文できる。赤と白を交互に注文し、残したものは部屋に持って行き飲んだ。

Ho1-4

肉料理ばかりで、魚がないので、毎晩、キノコの入ったパスタをとった。

San Gregorio

Ho2-1

ホテルの正面。

Ho2-2

寝室以外にある居間。

Villa Roncuzzi

Ho3-1

ラヴェンナ市街から約9kmに位置し、静かな住宅街にある。

Ho3-2

一応小さなプールも付いていて、子供連れが、利用するのであろう。

Ho3-3

紹介された近くの、住宅街のほぼ唯一のレストランには、他に客は居なかった。メニューが示すように、魚介類は無かった。

Firenze 空港で、Hertz社のB(1200 CC)、マニュアル車を借り、同空港で返却した。
燃料がジーゼル油であった。車種はよく分からないが、フォルクスワーゲン社のものである
Ca1)。マニュアル車で、ヨーロッパではごく普通である。これは、フィエーゾレの町中で
駐車させた時のものである。周りの青線は、イタリア全国の独特かどうか分からないが、
一般の車の駐車場所であることを示す。そのことは、荒俣氏の本にも書いてある。

61955分から、6141140分まで借り、2145 km走行した。Hertz社に支払った
料金は、すべての保険を含めて、
765.98 Euroで、燃料は、4回、73.87 L補給し、119.05 Euro
支出した。燃費は
29.0 km/Lで、かなりよかった。1Euro 120.27円(成田でのEuro買値)とすれ
ば、ジーゼルオイルの値段は、約
171/Lとなる。ガソリン代は、日本に比べて高い。

車関係では、14日(実質13日強)間で、合計1085.03 Euro支払ったことになる。他に駐車料
と高速料金を含めれば、
1日当り、1万円強で、2人が、広範囲にわたって、車でなければ、
行けないところなどを自由に行動できたことを考えれば、大変、経済的と思われる。
フォルクスワーゲン社の車は、最近、よく借りるトヨタの車より乗りやすい。

ヨーロッパ用のGPSGarminnuvi1400)は、2010年に購入して、使用するのは、今回2度目
であるが、大変便利で、以前には、
GPS無しでよく旅行できたと思うほどである。1日1時間
ぐらいの時間が節約できる感じである。緯度・経度が分る場所は、すでに東京で入力して
行った。当地では、まだ、あまり普及はしていないように感じられた。また、皆、そうして
いるようなので、車から離れる場合は取り外した。

  車に関する小さなトラブルは2つあった。

1つは、最初、無人のセルフ・サービスの給油スタンドに入ったが、給油しようと思った
が、給油タンクの蓋の開け方が分からない。蓋には、取っ手に相当するものもなく、ハンドル
の下を探してもボンネットのレバーがあっても、開けるボタンも見当たらない。後から来た
人、
2人に助けを求め、親切にもイタリア語で書いた説明書も読んでくれ、蓋を押すと書いて
あると試したが、それでも開かず、また次に来た人に、キーに押すボタンがないかと聞かれ、
それに気づかなかったが、そのボタンを押して、更に蓋を押して開けることができた。燃料
タンクの蓋の開け方にも、いろいろあることを知った。防犯上の見地から、こういう開け方が
あるのであろう。それにしても、
3人もの人が、長い人で10分も付き合ってくれ、親切なのに
驚いた。セルフ・サービスというと、本当に無人なところもあり、給油するのは、必ずしも
易しくない。紙幣の挿入の仕方でも、戸惑ったこともあった。海外で運転する場合は、用心
して、燃料タンクのメーターが半分程度になる前に入れるようにしている。

もう1つのトラブルは、614日(火)の空港での返却に関するものである。朝8:10
Ravenna郊外のホテルを出て、137 km走り、空港近くで、燃料を満タンにして、11時頃空港
に着く。返却は、元あった駐車場に入れるのだが、その駐車場は一般の駐車場とすべての
レンタカー会社に共通のもので、その入り口には、バーがあって、どういう状態になったら
開くのかよく分からないが、
10台ぐらい列で待っていて、1台入るのに数分待たねばならない。
長い行列になっていて、飛行機の出発にぎりぎりの人もいて、後ろの車にバックを要請して、
駐車場の外に置いて、急がねばならない人もいた。自分の出発便は
135分で、11時頃に到着
したので、まだ余裕があったが、結局、返却の手続きが終わったのは、
1140分頃であった。
駐車場の外に車を置かざるを得ない人もいくらか見かけた。特に、混む時期、時間でもないの
に、こういう状態だから、毎日、こういう状態なのだろう。一般駐車場とレンタカー返却の
駐車場は、当然分けるべきだろう。日本なら、こういうことは考えられない。イタリア人の、
対策を講じないこういう気の効かなさは、全く理解できない。

  交通違反

イタリアのフィレンツ空港でHertzから車を借りたのは、上記のとおり201161日―14
の期間であるが、
RomaHertz社から、1028日発信の手紙を受け取った。内容は、65日に
フィレンツエで、交通違反(
verbale fine on lineと書いてある)をした件で、警察から問い合わ
せがあり、その手数料として
30.00 Euro+6.30 Euro(VAT)=36.30 Euroをカードから引き落としたと
いうものであった。そして、これは罰金ではなく、警察の問い合わせに答えた手数料であると
書いてある。日本の
Hertzに問い合わせたら、警察からの罰金の請求は、更に後に来て、過去に
は、
1年後に来た例もあり、現地に住んでいる人では、裁判を起こすケースもあると教えて
くれた。請求書が来ないことを願っていたら、年が明けて
2012126日に、書留として
送られてきて、受け取りにサインを必要とした。イタリア語と英語の各1枚表裏に書かれて
いる。また、高いところから撮った自分の借りた車の後部の写真を、指定している
URLから
見ることが出来る。それを、
A4版の用紙に印刷したら、写真の部分は5.4 cm × 10.8 cm
白黒写真であった;
Ca2: 時刻182504秒が示されている)。違反の説明として

“The violation was not immediately notified for the following reasons: NOT NECESSARY AT THE MOMENT OF THE VIOLATION AS THE UNAUTHORIZED ACCESS TO LIMITED TRAFFIC AREAS/PUBLIC TRANSPORT RESERVED LANES WAS RECORDED BY AN APPROVED VIDEO CONTROL SYSTEM ACCORDING TO ART. 17C.133 BIS OF LAW 12797. The violation involves the payment of a minimum charge equal to Euro 76,00 plus Euro 25,8 for the procedural and notification costs with 60 days from the receipt of the notificationと書いてある。

  65日は、サンジミニャーノで、大雨にあって、フィレンツエの街を通って郊外のホテルに
帰ったので、全く、記憶はしていないが、右折する際にでも、長めに、バスのレーンに入った
のであろう。同乗していた家内も記憶がないという。
4.5ヶ月も前の小さな違反を覚えている
わけがない。小さいと思う割には、高額な罰金だが、違反をしたのだから、仕方がないので、
上記の
101.80 Euroに銀行手数料を加えて支払った。何と、違反してから、7ケ月以上も経って
から請求が来たことになる。違反しながら、文句を述べるのも身勝手かもしれないが、イタリアの警察は、厳しい割には、一体どうしてこんなに事務手続きに時間がかかるのだろう。通知が遅れた理由が、英語でも述べているが、全く、理由になっていない。ここでも、イタリア公務員労働者のいい加減さが感じられる。

また、昨今、特に監視カメラが多く設置されるようになったから、今後、運転には、一層の
注意が必要と感じる。なお、国内では、運がよいことに、
40年以上、何十万キロを走行して
いるが、無違反でいる。