●ハーストへ 2月8日(水) 

フォックス氷河を通って、ハーストに向かう。フォックス氷河は、車の行ける終点から歩き始めたが、
道は、氷河の方向にはほとんど進んでおらず、20分ぐらい歩いて、つり橋のある川に出た。ここから、
川に沿って氷河に向かうらしいが、他に1組ぐらいしか歩いておらず、小雨が降り出し、氷河は前日
見たものより小規模と決め引き返す。それで、遠くに、フォックス氷河を見ただけであった。ニュージー
ランドは、なるべく自然を保つ精神からか、道しるべは入り口にあるだけで、一旦中に入ると、一切無い
のが原則なので、道に迷う。山に入ってもこういう調子だから、道に迷って遭難することもあろう。
スコットランドなどもそうであった。しばらく、車で行くと、Paringa というところで、”Salmon farm cafe”
というところがあり、その名に誘われて入ってみる。入場料はいらない。2階にあるカフェーの欄干の
下に径3m位の6角形をした池が4つあり、中で、黒い色をした鮭が泳いでいる。魚までの距離は、
遠いので、鯉だか、鮭だか分からないほどだが、鯉に比べれば、泳ぐスピードが違う。昼食にはまだ
時間があったので、コーヒーだけ飲む。入れ替わり、立ち替わり、常に2、3組の客がいて、ニュージー
ランドらしいムードである。ハーストは「地球の歩き方」にも説明のないほど、観光名所が無いところ
かもしれないが、次のクイーンズタウンまでは、遠いので、ここで1泊することにしていた。ホテルには
早く着き、近くで見るところを聞いて、50kmぐらいのJackson Bayまで行く。車道は、ここで行き止まり
である。ここは、漁村なのであろうか。先端の森を歩いたが格別面白いことはなかった。トレーラー車
を改造したような形の喫茶店が道端にあったので、というより他に何もないので、そこに入ってみたら、
客は誰もいなかったが、お兄さんが1人で営業していた。入っている間に、他に1組客が入ってきたの
とテークアウトする人がいた。その喫茶店に貼ってあったインフォメーションを示す。夕方、6時近かった
が、ペンギンを期待して待っているような観光客の姿は皆無だったので、多分来ないものと思って引き
上げた。要するにペンギンが上がってくるほど人気のないところであったが、秘境のムードは悪くない。
●バンジージャンプ発祥の地 2月9日(木)

ここから先は南島の観光のハイライトである(日本の、週に2度ぐらいは出ている団体旅行の
新聞広告には、これからの地が主に出ているから、そう判断する)。ワナカは、ワナカ湖に面した
割合賑やかな町である。まず、近くのマウントアイアン(546m)に登って町などを一望する。
その後、案内書で推薦されているReef Seafood Restaurantで昼食を取る。2階にあり、入り口が
よく分からないためか、1時を過ぎていたためか誰も入っていなかったが、イカのから揚げが美味し
かった。この国でもイカを食べることを知る。近くにパズリング・ワールドがあり、総長1.5 kmの巨大
迷路を売り物にしていて、平均2時間かかるとのことで、出られなくなったら困るので、入らなかった。
クイーンズタウンに近いところに、道に面して大きな果物店があり、観光バスなども立ち寄っている。
当地の果物は全て揃っていると思うが、意外にも、日本で見たことのない果物は、ミニキウーイぐらい
であった。緑色をしていて大粒のブドウのようであり、味もブドウに似ている。更に行くと、昔、ゴールド
ラッシュの時代に金の取れた場所が川沿いにある。そこを過ぎて、町も近づいてきたと思われるところ
で、一旦、数十メートル行き過ぎてしまったが、バンジージャンプ(Bungy Jump)入り口という表示が
あったような気がしたので、引き返して入る。ここが、有名なバンジージャンプ発祥の地である。
山間に架けられたつり橋(Kawarau bridge)から、下を流れるカワラウ川に飛び込んでいる。下の川
まで43 mあるそうであるが、試行後は、その下で、待機しているゴムボートが来て、紐から外す
仕組みになっている。1試行10分弱かかるようである。見物台が横に設けられていて、団体バス
などが次々に止まって、常時100人程度の見物者がいる。入場料$5と案内書に書いてあるが、
現在は、無料である。無料にして、観客(常時50人以上いたと思う)が多ければ、飛ぶ方も張り合い
があるであろう。1試行、$140ドル(1万1千円強)で意外に高いけど、次から次と、絶え間なく希望者
がいる。女性もいて、ペアで飛んでいる者もいる。希望者には、ビデオ撮影して販売もしている。
バンジーを見るのは初めてで、天気もよく、面白いので、しばし見ていた。年齢の最低、最高記録は、
それぞれ、10歳、94歳と書いてある。94歳で、飛ぶ人がいるのかと大変驚く。飛ぶ前に健康チェック
はあるのであろうか。また、飛ぶ動機を、皆さんにアンケートしたら、きっと面白いだろうと思う。
 一旦町から15分ぐらい離れたホテルにチェックインして、町に行く。ゴンドラに乗り裏山にある展望台
に行く。ワカティプ湖の眺めがすばらしい。3日後にもまたここにとまることになっているが、その時行く
ことになる鹿公園の山がはっきり見える(ここで見て、景色が良さそうなので、行くことに決めた。)ここ
にあるレストランで、多くの日本の団体は、景色を眺めながら夕食を取るようである。入り口で、原住民
の格好をした10名ぐらいが、短時間ではあるが、デモンストレーションで原住民特有の化粧・衣装をして
歌っていた(ハカというのであろうか)。この山にもバンジージャンプがあり、森の上につる下がり、また、
元の位置に吊り上げる仕組みだが、人気がなく、飛ぶ者がめったになく、営業が成り立つのかと心配
になる。クイーンズタウンは、南島では、クライストチャーチに次いで大きいらしくカジノまである。
大きい町は、あまり好きではないので、町は、ほとんど歩いてまわらなかった。この湖から先述の
カワラウ川が発していて、日に何度も水位が変わるそうで、自分の目で確認しなかったのは、
後になってちょっと残念であった。
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写真説明:
12) Jacson Bay(Haastの近く)の簡易レストランにあったペンギン情報。
13) カワラウバンジージャンプ場:バンジージャンプ発祥の地。
14) カップルでのジャンプ。
15) バンジージャンプの値段表。
16) クイーズタウンの展望台からの眺め;左側に、赤茶けた山裾が見えるのが、ディアーパーク。