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I. 旅行準備

 1. 航空券の予約
 いつものように、協和海外旅行社で、旅行予定5ケ月前の3月下旬から4月上旬に
かけて予約した。イタリアとマルタの両方に行くには、アリタリア航空が一番便利なので、
当航空を利用する。出発前の2,3日前(08年9月1日頃)に、アリタリア航空は、会社更生法
を申請して、倒産して、ストライキなどで便に影響が出たりしないか心配したが、さすがに、
国営会社だけあって、その影響はなかった。また、帰国後、数日後に、まもなく運行停止と
いうことが報道されたが、これも何とか乗り切っているようである。(直後、航空事業会社と
清算対象会社に分割し、09年1月13日に航空事業会社は公式サイトで無事完全民営化を
果たし、名称も「アリタリア-イタリア航空会社」に変更、新会社として運航を開始したと発表した。
会社の住所や電話番号、主なスケジュールの変更は無く、従来通り利用できる事も
明言している「ウイキペデイア」)。その約1年後(09年)に、日航が取ることになる道と破産に
至る経緯もよく似ている。

 2. ホテルの予約
 ホテルは、3ケ所(マルタ島2ヶ所、ゴゾ島1ヶ所)で2泊ずつ泊まるべく、インターネットで
Holidays Malta(www.holidays-malta.com/)から、4月14日ごろ(約5ケ月前)3つのホテルの
予約をした。勿論、こんなに早くする必要はないが、他の用事のついでに行った。すべての
ホテルがそうなのかどうか分からないが、予約時には、1泊分の35%が、クレジットカードから
差し引かれ、バウチャーが、ネットで発行された。差額は、宿泊時にホテルで支払った。
詳細は後述する。
 
3. 車の予約
Hertzの日本支社から、メールでB級(小型)の車(マニュアル)を申し込んだ。
親切に対応してくれて、容易に申し込めた。現地の空港の窓口も、他に客もおらず、
てきぱきと対応してくれた。先方の提示する「すべての保険」(詳細は、いつも分からないが)
をかけて、丸6日間で、391.03 Euro(59,798円;1 Euro=152.9円)、後日、クレジットカードから
引き落とされた。1日、約1万円ということになる。
 
4. 世界遺産Hypogeum入場券の予約
 マルタの最も重要で、一番の見所の、世界遺産、遺跡ハイポジウム(正式には、
ハル・サリエニ・ハイポジウム)は、遺跡保護のために1日の入場者が、小数(1回に9名)
に限られている。通常、2週間前には、いっぱいになることを知る。後でも述べる
坂田 真氏主宰の「中央地中海通信」を見ていたら、これがネットで予約できることを知り、
そのURLも記されている(http://maltaticket.com/secure/reserve.asp)。これを知らなければ、
到底、ここの入場券を得ることは出来なかった。このネット情報に気付いたのは、入場19日前
の8月25日と、割合遅く、ほとんど、1ケ月先まで、満員であったが、たまたま、9月13 日(土)の、
2つの時間帯が1枚ずつ空いていたので、自分と家内をそれぞれ、11時と3時に予約できた。
60歳以上は、割引で1人5.20Euroであり、申し込みと同時にカードから代金が引かれ、入場券が、
ネット上で貰えた。手続きは極めて簡単であった。なお、実際に11時に行ったら、キャンセルがあり、
家内と一緒に入れた。この情報を知らなければ、この地の一番の見所を見過ごすところであった。
「中央地中海通信」に大変感謝している。坂田氏は、上記マルタ会で、知り合わせていただいた。
 なお、マルタの世界遺産は、この「ハイポジウム」、「ヴァレッタ旧市街」、「巨石文化時代の寺院」
と3つある。

5. 参考書類
◆[参考1] 地球の歩き方「南イタリアとマルタ」(2005.12; 1764円)
2年前(2006)にシシリー島に行った際に購入したので、05-06年版で、少し古いが、
マルタの多くの人の行く場所(例えば、Valletta)については、詳しく、大変、役にたった。
皆さんのあまり行かないところ(例えば、Cart Ruts)の記述はほとんどない。車で旅行する者
には、物足りない。  

◆ [参考2]  C. Bain 著「Malta & Gozo」(2007.4; $16.99)
世界的に定評のあるLonely Planet(通称:ロンプラ)で、[参考1]に出ていないところも詳しくでている。
中にある要所の地図も大変役立った。外国人の訪問者は、大体、この本を持って旅行している
ようである。ただ、表記文字に慣れ親しんでいる日本人(自分)にとっては、表音文字(英語)は、
急いでいて、ぱっと見る際には、内容が、なかなか眼に入ってこない。

◆[参考3] 「マルタ」(楽天舎書房)(1997)
  旅行書というより、マルタの知識を得る読み物として、役立つ本である。したがって、
旅行前後に読んで、旅行には、持参しなかった。今は絶版になっていて、その意味で貴重な本で
あろう。日本人でマルタを最初に訪問したのは、福沢諭吉(1861年)である可能性があるとも述べて
いる。アマゾンを通して、中古品を購入したが、当時(1997年)の定価(2476円+税)より、高かった。
マルタは、日本でも観光ブームになりつつあるようで、その後、乾 明子「地中海とっておきの島
マルタへ(旅のヒントBOOK)が出版されている。その他、絶版になっている本はいくつかある。

6.地図
 車で回ることにしたので、地図は必携である。無料のものとしては、新橋にある政府観光局
(港区新橋2-16-1ニュー新橋ビル1107; tel:03-3519-6657, fax:03-3502-6465)でもらったもの、
Maltaの空港のTourist Informationなどでもらったものがあるが、購入したものは、次のものである。

◆Euro Cartの「Malta」(5万分の1)
 ローマの空港の売店で購入できた。1枚の片面に全体図と、ヴァレッタの周り
(スリーマ、スリー・シティズなどだけ)は1万分の1の縮尺図が出ている。マルタでは、
車のためには、2万分の1程度の大きさが必要で、この5万分の1の地図は、全体的なことには
役立ったが、それは、無料のものでも済み、実際にはあまり役立たなかった。また、実際には
一方通行の道が多いが、それもこの地図では分からない。

◆ Frans A. Attard 「The m(A→Z)e Street Atlas」(15 Euro)
この地図は、空港の出発口にある一番大きな書店で購入できる。各都市の細かい道路も
示しているし、巻末には、道路名の索引もある。この地図の、信じがたい致命的な欠陥は、
最初に全体地図がなく、観光地名、都市名などが、マルタ全体のどこに当たるかを描いてない
ことである。その為に、使い勝手が非常に悪く、あまり役立たなかった。1枚の全体地図さえ
あれば、解決できるのに、信じがたい気の利かなさである。
もう1つ、地図を使いにくくしているのは、実際の現地道路上で、その道路名が書いてないか、
分かり難いのが大部分で、現在、自分が、どこにいるのか分からないことである。
 
7.ネット情報
・中央地中海通信(http://www.midmed-news.com/)は、坂田 真氏が作成したもので、
これを印刷して、丁寧に読めば、大体すべてのことが分かるほど充実している。
・次の公式観光サイトも役立つ。
http://www.visitmalta.com/malta-map-text-version?l=10

8.  旅行期間の設定
 人によって考えが違うが、自分は、旅行をする際は、(1)行先の気候、(2)日の入り時間、
(3)混雑時期かどうかの3つの条件を一番重要要素と考えて旅行期間を決めている。
マルタは、5月の半ばから、終わりぐらいが、一番良いと書いてあるし、自分もそう思うが、
5月は、自分の習い事などの関係で、次に良い9月中旬を選んだ。これは、何回か行った
ギリシャ旅行の経験(9月10日以前は暑すぎ、混雑している)から、その緯度が似ていることを
参考に決めた。


マルタ写真館