CANADA2−3
●コロンビア大氷原(Columbia Icefield)その1
サンワプタ峠から30分弱で、この通り沿いで一番の見所とされるコロンビア大氷原のビジターセンターに出る。モーレン湖から148 kmで、3時間45分かかっていた。外の温度は14 ℃である。センターの駐車場の込み具合を見てちょっと驚く(Co1)。バンフ、レイク・ルイーズあるいは、こことか、日本人の団体が必ず行くような有名なところは、混んでいる一方、そうでないところは、ほとんど人がいないか、わずかしかいない。センターで、氷河見学の切符をカードで買って(1人35.95$、2 人、71.90$;8326円)、バスを待つ間に簡単な昼食をすます。多数の観光客が来ていて、中国人も多い。日本人の団体も多く来ているが、日本人の団体だけは、別室のレストランの昼食を取ることになっているようである。指定された時間にバス(Co2)に乗って休憩所の道路を隔てた向かい側にある氷原の左手から登っていく。しばらく行った後、雪のある地点で雪上車に乗り換える。この雪上車の直径1 m以上あるタイヤは、米軍とここだけに使われているとどこかに書いてあった(Co3)。車体は赤を基調としているが、以前に行った人の写真をネットで見たら違う色であったから、時々、少なくとも、車体の色は更新しているらしい。雪上車は、30度の斜面を降りるというので、ジェットコースターのようなものかと覚悟したが、スピードが遅い分、大したことはなかった。氷河に着いて、10-20分ぐらい、歩き回る自由時間がある。他にすることもないので、皆さん、歩き回るか、記念写真を撮ったりしている(Co4, Co5)。見学は正味1時間弱であった。期待したほどの感動は無かったが、見て良かったとは思う。写真で分かるが(後出:Ip104)、個人の車で行ける場所が、センターの正面遠くにあるようであるが、ジャスパーからの帰路にまた通るし、曇っているので、その際行くことにして、15時20分に、ジャスパーに向けて出る。ここに記した大氷原も、パークウエイの一環であるが、1つの見所なので、分けて書いた。
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Co1
Co2
Co3
Co4
Co5
●アイスフィールド・パークウェイ(続き):3つの滝
ビジターセンターを出て北上し、タングル・クリーク(Tangle Creek)に来ると、山羊(ビック・ホーン・シープであろうか)が草を食べている(Ip5)。随分毛が抜けて汚いが、この時期には、こうなるのであろうか。人間界にいるのは、天敵から逃れるのに一番安全であるためであろう。タングル・クリークという川が流れていて、滝になっている(Ip6)。滝の名前は、地図で見るとスタンレイ滝(Stanley Falls)というらしい。あまり有名ではないらしく、道路に面しているにもかかわらず、案内書類やネットなどには記述がほとんどない。30分ぐらい行くと、サンワプタ滝(Sunwapta Falls)がある(Ip7)。背景もなかなかの風情である。他の場所にあれば、これだけでも観光の名所になるくらいである。この滝も、サンワプタ峠からは50 km以上離れている。さらに進むと、途中に、マウンテン・ゴート(Ip8)と思われるものがいる。これは、白い長い毛で覆われている。この滝から40分ぐらいでアサバスカ滝(Athabasca Falls)に着き、止まって見る(Ip9)。アサバスカ山からは、80 kmは離れている。C.R.の名称は、このように、最初が同じ名称でも、どうして、お互い離れているのか不思議である。そこを、17時に出て、17時45分に、ジャスパーのB&B(The Mietta Guest House)に着く。

Ip5
Ip6
Ip7
Ip8
Ip9

●ジャスパー地区(Jasper district):カナディアン・ロッキーのハイライト
2泊の予定であるが、女主人が一通り説明してくれて、帰る際には、鍵は、部屋に置いてくれば良いとのことで、以後、この人には会うことは無かった。レストランの場所を聞いたら、朝食用のレストランまで教えてくれる。その時は、別に気にしていなかったが、後で、パンフレットで読んで、その意味が分かった。ジャスパーでは、レストランの営業妨害にならないようにと、B&Bは朝食を出してはいけないという条例があるらしい。私は、朝は食欲がないので、朝食抜きはかえって有難いが、家内は、朝食が大事であるという常識の持ち主である。B&Bの私にとってのデメリットの1つは、朝食が出ることである。ここは、正確には、‘B’と呼ぶべきかもしれない。ジャスパーというところは、こんな所にも気を配っているだけあって、人に優しい町であることが、いろいろな所で感じられて、町の雰囲気が、大変気持ちの良いところであった。ジャスパーはバンフと並んで、カナディアン・ロッキー地区で有名な町なので、もっと人の多い、ごみごみした観光地と予想してきたが、道も広くゆったりとして、家内共々、大変気に入った。

Ja1
Ja2
Ja3
Ja4

●マリーン湖(Maligne Lake):カナディアン・ロッキー最大の氷河湖 
翌、28日は、購入していたパンなど軽い食事を取って、8時40分にB&Bを出る。駅の近くにあるツーリスト・インフォメーションに行き、マリーン湖に行く道と、遊覧ボートの出発時間と切符の購入法を聞く。ボートは、10時発で、乗船券は、ジャスパーにある会社の事務所か現地かで購入できるとのことである。事務所を見つけるのに時間がかかるといけないので、現地に急ぐことにする。(6月25日から9月4日までは、10時から17時まで、毎時間に出ている。)急いで行ったが、49 kmを約1時間で行き、9時40分に着くことができた。急いで、切符を購入して桟橋で待つ。切符はカードで購入したが、2人で、86.01 $(81.14$+GST4.87$)(10067円)で、かなり高額である。因みに、06-07年度版の「地球の歩き方」には、大人1人Ca$39と書いてある。大体、どこでもこの本に書いてあるより、1−2割は高くなっているから、税金ばかりではなく、インフレによる部分もあるのであろう。GSTは一律6%(2008年1月から5%)で、州税は、各州によって課税対象や税率が異なる。GTSなどは、還元申請が可能と案内書などに書いてあるが、大した額も戻ってこない割には、面倒なので、帰国後、手続きを行わないことにした。乗船客は約25名で、ここも中国人が多く、日本人は1人もいない。多分カナダに定住している中国人であろう。船長兼運転手が女性で、説明係りが男性で、普通と逆である(Ja1)。日本と違って説明者は、大変ラフな格好をしている。最大幅22 km、最大深度97 mというC.R.で最大の湖であるが、辺鄙なところにあるので、カヌーや、ボートを浮かべている人は、数組と極めてわずかである。遊覧ボートは、これらの船の横を通るときには、速度を弱めて、波が邪魔しないような気使いをする。スピードを5-10 km/hに弱めても、結構波の影響がある。曇っているので、水の色は、暗く、それが、神秘さを増す。説明によれば、表面の水温は年間通して4 ℃だという。水は、4 ℃で密度が最大だから、湖底の温度が年間4 ℃で変わらないというのは分かるが、表面が4 ℃で変わらないというのは科学的ではない。多分、私の聞き違いなのだと思うが、些細なことなので、質問もしなかった。要するに大変冷たいということだと思い、後で触ったら、正確な温度は分からないが、確かに冷たい。周りは、雪を抱いた山、山の連続で、名前を覚えることもできない。周囲には野生の動物が、よく見かけられると書いてあるが、あまり注意しなかったせいか、動物は見られなかった。誰かが見つければ、分かるはずなので、多分、誰も見つけなかったのだろう。大部分の時間は、船内にいたが、時々は、後ろのデッキに出て写真を撮る(Ja2)。他の人も大体同じような行動をしている。40分ほどで、クルーズ中では、一番遠方にある桟橋に15分ぐらい上陸させてくれる。そこに、よくパンフレットなどで見る絵になる風景があるので、何枚も同じような写真を撮る(Ja3)。実際、この大きな湖で、島とも言えないほど小さい、この小島(Spirit Island)と10数本の立ち木のお陰で、この湖の景色を締りあるものにし、価値を何倍にもしているのは、不思議である。これだけ小さく、これだけ有名な島は、そうないであろう。付近一帯は全く無人である。この上陸した場所にはトイレがあって、ソーラー・システムが、設置されている(Ja4)。利用しなかったので、どのようにエネルギーを利用しているのかは、分からなかった。帰りもほぼ同じ航路を帰ってくるので、帰りには説明はなかった。出発点に戻ったのは11時30分であったから、丁度、1時間半の遊覧であった。
写真説明
●コロンビア大氷原
Co1:ビジター・センターの大駐車場
Co2:ビジター・センターから、大氷原ツアー参加のバス
Co3:氷原前で、雪上車に乗り換え(写真は、帰路撮影)
Co4:大氷原での風景
Co5:大氷原上のツアー参加者(日本人団体?)

●アイスフィールド・パークウエイ
Ip5:ビックホーン・シープ(?)
Ip6:タングル・クリーク(スタンレイ滝)
Ip7:サンワプタ滝
Ip8:マウンテン・ゴート
Ip9:アサバスカ滝

●ジャスパー地区
Ja1:マリーン湖遊覧船
Ja2:遊覧船からの眺め
Ja3:マリーン湖のスピリット・アイランド
Ja4:ソーラーシステムを設置したトイレ