CANADA2−5 |
|
画像をクリックすると大きくなります |
Co101 |
|
Co102 |
|
Co103 |
|
Co104 |
|
|
|
●コロンビア大氷原(Columbia Icefield)その2:再訪問
29日は、カンモアのB&Bまでほぼ来た道を帰ることになる。途中コロンビア大氷原は、立ち寄って、個人の車で行ける、前回行った場所とちょっと異なるところに行くことだけは、予定して、あとは時間の許す限り、その場で決める計画で出発する。 ビック・ホーン・シープとはっきり分かるのを道端から見る。やはり、毛が剥げ落ちていて、体は美しくない(Ip101)。 ジャスパー市内から、コロンビア大氷原は、106
kmと案内書に書いてある。前前日に来たときに、ビジターセンターの正面遠くに見えた駐車場まで行き、止めて00
-800 m程度歩く。氷河の手前に、1992年の氷河の端の場所の表示がある(Co101)。こういう表示は、あちこちで見るが、端の位置は、どの季節で記録するのか良く分からない。一応、雪の最も少ない時期に記録するものと想像する。いずれにせよ、この時期は、真夏に相当するから、随分後退していることは間違いない。雪原の端には、次々と、数人-10数人程度の人が来て写真を撮っては(Co102)帰っていく。雪上車で行った際は、氷原の中に連れていかれたのに比べ、今回は、その端なので、その大きさなどが分かり、眺望が良い。帰りには、駐車場と、遠くにビジターセンターの駐車場も見えて眺めが良い(Co103)。ビジターセンターに立ち寄って、正面に見える、今回行った駐車場が遠くに見える写真を撮る(Co104)。13時少し前にそこを出る。 |
|
|
Ip101 |
|
Ip102 |
|
Ip103 |
|
Ip104 |
|
Ip105 |
|
|
|
●アイスフィールド・パークウェイ(帰路の続き):すすり泣く壁
ジャスパー国立公園の境にあるサンワプタ峠で、往き同様、車を停めて道路を見下ろす(Ip102)。更に、少し南下して、「すすり泣く壁(Weeping
Wall)」を見る(Ip103)。 ボウ湖(Bow Lake)に立ち寄る(Ip104)。いろいろな花が咲いている。土筆のようなものもある。最初、湖畔には、誰もいなかったが、橋の向うから、湖畔を歩いてきた数人の一団が来て、通り過ぎていき(Ip105)、また静寂が戻る。15時ごろそこを出る。 |
|
|
|
|
●大分水嶺(Great Divide)ユーモアとドラマと
旅行前に、ネットで、カナダのドライブ旅行記を、かなり読んだ。その中に、川が2つに分かれて1つは、太平洋に、もう1つは大西洋に分かれる分水嶺があると書いてあるものがあったので、是非行ってみたいと思っていた。数日前に、その分水嶺に近いレイク・ルイーズ・ジャンクション(Ls1:前出)のインフォメーションで場所を聞いて、その付近をちょっと探してみたが、見当たらなかった。それで、また、今日、その付近を通るので、レイク・ルイーズの案内所に、改めて、詳しい行き方を聞きに行く。分水嶺の英語は“divide”という意外に身近な言葉であることは、先日調べて分かっていたが、この分水嶺は、特別に、“The
Great Divide”ということが分かった。案内所では、備え付けの地図を示して、オハラ湖(Lake
O’Hara)への入り口の駐車場から、道路が閉鎖になっているから、約2km歩いていかねばいけないと教えてくれる。細かい地図はくれず、持っている五万分の1の地図では良く分からないので、自分が正しく理解したか、現地まで忘れずにいられるかに一抹の不安があったが、ともかく行ってみる。そこから、その駐車場までは約20分で着く。着いた時間は、15時58分であった。20台以上車が停まっているが、人影はない。そのうちに誰か戻ってくるに違いないから、聞こうと思ってしばらく待っていたが、誰も戻ってこない。後で分かったが、オハラ湖は、トレッキングの玄人に向いた湖で、この駐車場から13
kmも離れており、ここから、シャトルバスが出ていてそれに乗って行っているので、こんな早い時間に帰ってくるわけはない。このバスに乗るには、3ケ月前までに予約するか、オハラ湖ロッジに泊まるかだそうである。誰もいないので、その駐車場の案内板を詳しく見たが、オハラ湖の説明はあるが、大分水嶺の説明は一言もない。果たして、ここが、本当に大分水嶺への入り口なのかと、だんだん心配になってくる。家内は、常識人なので、片道2kmあると聞いたときから、車で、待っていることを決めている。私が行くのを止めないだけ有難い。 そうやって、うろうろしているうちに20分以上経過してしまう。そうしたら、運良く、1台のマイクロバスが着いて、中に、付近をよく知っている人がいて、大分水嶺に行く道の入り口方向を教えてくれる。2
kmかと確認したら、そうだと言う。このマイクロバスには、5−6人乗っていて機材を降ろしていたから、付近の撮影か、調査に来たものと思う。それで、家内の待っている車に一旦戻り、これから行くが1時間で帰ってくることを伝え、防寒兼雨よけを持って出かける。16時24分であったから、ここに着いてから、25分も無駄に時間を使っている。道の入り口は、レイク・ルイーズに向う舗装した立派な道路なのだが、環境保護のためか、コンクリート・ブロックで閉鎖し、車は通れなくしてしまっている。そこの障壁を乗り越えていたら、丁度、サイクリング車を積んだ1台の車が来て、これから、一家4−5人で、私の行く方向にサイクリングしようとしている。私は当然、その人たちも、大分水嶺にいくのかと思って聞いたら、そんな所は知らないという。つい先ほど、行き方を聞いていたので、不安ながらも、構わず歩き始めた。すぐ、サイクリング車が追い抜いて行く。立派な車用の舗装道路でありながら、誰もおらず、しかも、右手は、深い森であり、左手は、林や、湖があり、遠くに高速道路を行く車の音がするという、1人で歩くには、不気味な雰囲気である。2
kmは、来たはずなのに、一向に大分水嶺は現れない。熊が出てきたらどうしようかと恐怖を感じたり、水音のようなものが聞こえて、大分水嶺が近いのかと期待したら、風が森を通り抜ける音であったり、ともかくも、出来るだけ早足で歩いたり、小走りで走ったりした。道がカーブしていて、先がある程度見通せるところに来る度に、目的地らしきものが見えず、がっかりし、もう、そろそろ引き返さねばと思ったころ、道の遠方に、”GreatDivide”という大きな鳥居のような形の表示を見たときは本当に嬉しかった(Yo101)。この写真を撮ったのが、16時56分で、小走りに来たのに30分近くかかっていたから、3
kmぐらいあったことになる。 この表示の下に来ても、川の流れている音は聞こえない。左手に小道があり、入ってみたら、20
m程度入ったところに「大分水嶺」が、突然現れ、アッと思う(Yo102)。大きな川とばかり思ってきたら、何と飛び越えられそうな小川が2手に分かれていて、説明の看板もあるので、これが、目指していた大分水嶺であることが分かる。左手に行くのが、太平洋に、右手に行くのが、大西洋に行くらしい。大分水嶺という名前は、この川の大きさに対してユーモアで付けたのか、その行き先の大きな違いに対して付けた名前なのか、いずれにせよ、意味深長な命名と思う。近くには、人の心をくすぐるように、有名な諺「東は東、西は西」と看板に書いてある(Yo103)。ちょっとの違いで、運命が大きく変わる人生を象徴するようで、水の流れを、感慨深く眺めていた。折りしも、10数メートルしか離れていない線路にジャスパーからバンフ方向へ、10両編成ぐらいのロッキー・マウンテニア号(バンクーバーから、レイク・ルイーズ、バンフを通り、カルガリに向う人気のあるKicking
HorseRouteのものと思う)が通る(Yo104)。3日前に見たスパイラル・トンネルを抜けてきたばかりで、もうすぐレイク・ルイーズ駅に到着するはずである。列車の中では、大分水嶺を通るというアナウンスがあるらしく、多くの乗客が展望車などから、カメラを構えている(Yo105)。自分も興奮していたのか、写真が手ぶれしている。列車から分水嶺を見ても、水の流れは隠れて全く見えないはずであるが、変な東洋人が1人立って、列車に向ってカメラを構えているので、この近くに名所があることは確認できたであろう。乗客が撮った写真には異様な自分が写っているはずである。 それにしても、わずか10
分か、せいぜい15分のこの滞在中に、数時間に1本も走っていないと思われる列車が通るとは、何と運がよいのかと思う。帰りは、家内を待たせているので、大汗をかいたが、上着を脱ぐ時間も惜しんで、走り続けた。駐車場にたどりつく直前に、先ほどサイクリングでレイク・ルイーズまで行った一行が後ろから来て、大分水嶺に行ったのかと聞き、自分達も見て来たと言う。きっと、大したものでもないものを、よくぞ、遠方を歩いて行った変人と思ったに違いない。そのとおりである。ここが、従来のように、車で簡単に来られるところであれば、感激も少ないに違いない。車が遮断されたために、突然、秘境になった。今でも歩いて来る物好きは、一体、1日に何人いるのだろう。多分、ほとんど皆無ではないだろうか。家内の待っている車に着いたら、17時34分だったので、丁度、70分かかっていて、やはり、片道3
kmぐらい、あったのだと思う。私が出ている間に大雨が降ったそうで、そういえば、帰りの道には水溜りが出来ていたが、自分はほとんど雨に遭わなかった。家内は、この間、車内で、案内書などを参考に、これから行く場所の計画を立てていてくれた。 今日は、カンモアに帰ることにしたが、バンフとカンモア間で事故渋滞で20分以上遅れて19時30分に、前に宿泊したB&Bに着く。大分水嶺の駐車場以来92
kmに、丁度2時間かかったことになる。 |
|
|
|
●コロンビア大氷原
Co101:個人で行った大氷原;氷原の後退を示す標識
Co102:個人で行ける大氷原の端;この先侵入禁止
Co103:駐車場への帰路;遠方にビジター・センター大駐車場
Co104:ビジターセンター正面の大氷原
Ip101:ビッグホーン・シープ Ip102:サンワプタ峠 Ip103:すすり泣く壁 Ip104:ボウ湖
Ip105:ボウ湖
Yo101:通行禁止の車道を跨ぐ大分水嶺の標識 Yo102:大分水嶺;標高1625
m Yo103:「東は東、西は西」の看板;先に線路 Yo104:Rocky Mountaineer号(バンクーバーからカルガリ方向へ)
|
|
|
|
|