パース(Perth)
●計画:
この町の評判は、以前からしばしば聞いていたし、妻も是非立ち寄りたいというし、成田への直行便もあるので、帰りに立ち寄るには、都合がよいので、まず3泊することを決める。その分、タスマニアの滞在を1-2日短縮した。具体的に調べてみたら、東方350 kmにウェーブロック(Wave Rock)という奇岩があり、北方250kmのところにピナクルス(Pinacles)という、それぞれ他所では見られない風景のところがあることを知り、是非行ってみたくなる。距離は遠いが、実際、両地ともパースから日帰りのツアーが出ている。それで、エアーズロックから、パースに到着するのが、15時10分なので、その後にウェーブロックまで行って泊まるのは無理で、少しでも距離を稼ぐために、パースの東85 kmに位置するヨーク(York)という所に2泊して、そこから往復することにする。
ピナクルスは、砂漠の上にあり、四輪駆動でツアーが行っているし、3日目は、成田便は22時10分発(実際、後で発券の段階では、サマータイムのためか23時10分発に変わっていた)と、当初、野口さんから教えていただいたので、このツアー会社に、このツアーのパース帰還時刻が、19時30分だが、飛行機に間に合うかe-メールで尋ねてみた。親切に、何度か応答してくれたが、間に合うかどうか保障できないし、少なくとも駅から、飛行場まではタクシーで行かねばいけないと言われて、ピナクルス行きは、一旦諦めかけた。その後、webで、その地を訪問した人の情報を見ていたら、普通の車でも、楽に行けるというものがあったので、2日目に、ヨークから、自分の借りた車で行くことにし、3日目は、パースの近くのワイナリー地帯を訪問したり、サンセットビーチで一度はインド洋に触ってくることにした。この決定は、結果的には、よく、全ての行き先々で、楽しい経験ができた。
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ヨーク(York)(古い時代の趣を残す町)
2月6日、13時50分にエアーズロックの空港を出て、パース空港に15時50分に着く。カンタス航空なので、軽食が配られる。パースは、エアーズロックから1.5時間遅れているから、3時間半かかったことになる。パースは、夏時間を採用していて1時間早めているので、丁度日本とは時差のない状態である。空港では、やはり犬の検査がある。車は、オートマ車は大きいものしかなかったので、今回初めてマニュアル車にする。マニュアル車だと、左側通行では、左手でギアを操作しなければならないので、自分には、右側通行の方が運転しやすい。今回3回借りていたものよりやや小型で、荷台にスーツケースを入れるには、後部座席を前に少し倒さねばならなかった。そうすると、外から、荷物の存在が見えてしまい、海外では、車を離れるときは、外からは、中に何も見えない状態にしなければいけないという鉄則に反するので、ちょっと困ったが、これからの行き先を考えると車を離れるのは、あまり人がいないところでもあり、とりあえずスーツケースの上にバスタオルを被せることにする。
目的とするウェーブロックは、パースから約350 kmあるので、この日のうちには、着くのは無理なので、なるべくウェーブロックに近づいた地を探したら、ヨークが適当であることが分かり、B&Bを予約していた。パースの町は反対方向で、そこに入らずに、ヨークに向かうことができる。約85 km離れたヨークのB&B(Swann Lodge)は割合簡単に見つかり、丁度18時に着く(P1)。客室は4-5部屋あったと思うが、この日は、他に客がいなかった。Eメールの予約のやり取りの段階から分かっていたが、60歳代と思われる女主人(Mrs. Di Swann)は、大変親切な人で、我々を待ちかまえていてくれ、着くなり、いろいろ説明してくれる。この日のパースでの日の入りは20時15分なので、夕食で、歩いて6-7分の町に出たときはまだ明るかった。途中、エーボン(Avon)川を渡るつり橋を渡る(P2)。静まり返った川には、鴨が20匹ほどいた。町に入る途中の家では見かけない動物を飼っている(A14)。多分、リャマだと思うが、リャマは 毛を利用するだけでなく、肉も良質で利用されて、オーストラリアでは、よく飼育されているそうであるが、ここ以外では見なかった。アルコール類が購入できるのは、酒専門店だけなようで、食事前に、缶ビールを購入して、何時に店を閉めるのか聞いたらあと2,3分と言われたので、20時少し前であった。ヨークは、西オーストラリアで一番古い町だそうで、人口5000人で大変落ち着いた素晴らしいところである。町には不釣合いとも思われる入場無料の自動車博物館があることは知っていたが、クラッシクカーに知識も興味もないのと時間が無いので訪問しなかった。B&Bのマダムに教えてもらったホテルのレストランで食事を終えて、簡単な町の地図ももらっていたので、つり橋を通らないで、違う道を通って帰ろうとした。途中、夜間照明を備えた芝生で、ゲートボールのようなゲームをやっている側を通る。こういう施設を日常的に借りられるほど、福祉が整っているのであろう。町外れに出たら、真っ暗で分からず、泊まるB&Bを行き過ぎてしまったらしい。家々には電気が点いているが、訪ねに入るわけにも行かず、迷いながら歩いていたら、散歩している家族に会い、方角を教えてもらい、更に、その後、また、別の人に教えてもらったが、どうしてもたどり着かない。そのうちに道の名前が書いてある標識を見つけ、地図と見比べて、ようやく現在地が分かりたどり着くことができた。6-7分で着くところを暗闇の中を1時間近く迷ってしまった。寒くなく、安全な場所なので、良かったが、知らない土地では、暗くなってから人のいないところを歩くべきでないことが身に染みて分かった。勿論、車はなお更であるが。
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ウェーブロック(Wave Rock)と岩塩の湖
 計画の段階でパースに行くことを決めて、どこに行こうかと思っていたら、ウェーブロックの写真が出ていて、これは是非見たいと思った。パースから片道350 km、ヨークからでもまだ260 kmある。7日の朝は、食堂で、マダムが紅茶などを出してくれる。昨日に続いて、またいろいろ話をする。マダムは、今日は、孫の顔を見にパースに行くが、もし、自分の部屋の鍵をいれたままロックしたら、合鍵はここにあるなどと教えてくれる。今晩も、ウェーブロックの帰りに、ここでもう1泊することにしている。
 朝8時20分ごろ出る。Webで他の人が書いているとおり、ほぼ直線の非常に良い道が続いている。ただ、ところどころにワラビーの死骸があるのが、ちょっと可哀想で、気持ちが悪い。昨年ニュージーランドでは、主に小兎が犠牲になっていて、隣の国でも場所が違うと動物も違うことを知る。対向車や、追い抜いていく車は、ほとんどない。周りは概ね、牧場らしく、ところどころに羊がいる(A15)。途中コリジン(Corrigin)というところで、道に面してシープドックの銅像がありその後ろにちょっと見ただけでも30位墓が並んでいる。犬専用の大きな墓地を見るのは初めてであるが、特に興味がないので、写真を2枚撮っただけで、ドライブを続ける。また、後で別の場所で確認することになるが、途中、塩田湖がある。ただし、ここのは、表面は、土で汚れているのか黄色をしていた。
 12時20分に、ウェーブロックセンターに着く。ここは、正式には、ハイデン(Hyden)という名前の場所で、ヨークから265 kmを記録している。ウェーブロックに行くなら4DWで行くことを薦めるという体験談が、webに出ているが、どうしてそういう見解がでるのか不思議である。ずっと良い道で、普通車で全く問題なかった。そこに車を置いて、すぐにウェーブロックを見に行く。ここは、入場券などはいらない。前日B&Bのマダムより、午後は暑いから、早く出るように勧められていたが、到着は午後になってしまったが、エアーズロックに比べれば格段に凌ぎやすいし、蝿も気にならない。ウェーブロックは、長さ110 m、高さ15 m で、2億年かかって、このような形になったそうである。パースから来る団体旅行はまだ着いていないのか、誰もいない。パースから近ければ、多くの人が来て、この静けさは味わえないであろう。今まで、このような岩は見たことがないので、思わず、興奮して100枚近くも写真に撮る。岩の大きさがよく分かるようにあえて妻の入ったものを示す(P4)。絵はがきなどの写真もそうなっているが、太陽の照らす部分と影の部分がどうしても出てしまい、やむをえない。右側の階段を昇ると、この岩の上方に出られる。柵がめぐらせてあり、そこを歩くことができる。そこから、遠くの景色を眺めたら、あまり遠くないところに、結晶した塩田湖のようなものが見える。(P5)ケアンズへの飛行機の中から、あちこちにこのような広大な天然塩田のようなものを見ていたので、確かめるべく後で行ってみることにする。しばらく先まで行ってまた、もと来た階段まで戻る。その先には、この大きな岩山に降る水を集めた貯水池があり、かなり水が溜まっている。下に降りて、岩沿いに10分ぐらいのところにある、河馬のあくびという岩を見る (P6) 。入り口の食堂兼売店に戻って、昼食を取る。他には、2組しか入ってこなかった。中に、何故かクラシックカーが1台置いてある。
 次に、先ほど岩山の上から見て気になっていた塩らしきものを確認に車で行く。途中、おびただしい木が枯れた状態で、オブジェの様相を呈しているところがある(P7)。多分、塩分で枯れたものと思うが、何時頃こうなったのだろうか。想像するに、このあたりをソルトレイクス(Salt Lakes)というから、樹木が、増水時に塩水に漬かって枯れて残っているのだろう。岩山から見えた大きな塩の湖はそこからは、近かったが、ウェーブロックからは意外に遠く、メーターは3 km近くあった。早速、入ってみたら、完全に固化した塩の湖である(P8)。確認のために、小石を探して、叩いて削ろうとしたら、岩塩は大変硬く、手の甲をちょっと怪我して、常時持参のバンドエイドを貼る。削った中は、真っ白な塩で、舐めて確認する。湖の大きさは非常に大きく、深さは分からないが相当な塩の量であるが、採掘している様子は全くない。他に、沢山あるから、その必要もないのであろう。2005年度の日本の塩輸入依存度は、約85%で、そのうちオーストラリアが1位で390万トン、メキシコが2位で370万トンを占めていて、3位のインドはオーストラリアの約10分の1であるから、日本で使う塩の半分近くはオーストラリア産である。イスラエルの死海は知っているが、このように全く乾燥した塩田があるのは初めて知り、つくづくここへ来て良かったと思った。勿論、見渡す限り人影は見えない。飛行機から見たところでは、これより大きいものがあちこちにあるようであるが、ウェーブロックを見に来たなら、ここを見ないで帰る手はないと思う。名前は、パンフレットによると、Lake Magicというらしい。
 帰りはナーレムビイン(Narembeen)、ブルースロック(Bruce Rock)などを通る、北側のルートを通ってヨークに19時に帰る。ウェーブロックから277 kmであったが、この間200 km 以上に亘って、追い越して行った車はわずかに1台という交通量の無さであった。ブルースロックというポピュラーミュジックの一種の名前のような町の入り口は通ったが、調べていなかったので、ただ通っただけだったが、ここにもKoberbin Rockという花崗岩の岩山があることを後で知る。ウェーブロックで1泊するようにして、その付近をもう少し、細かく回っても良かったと思う。
ヨークで昨日入ったレストランと同じ並びにある中華料理店に入ってビールを注文したら、ビールは隣の店で買ってきてくれといわれ、隣の店がよく分からなかったので前日買った店まで行って購入してきた。アルコールのライセンスをもっていないレストランもあることを知り、この国はやはり準禁酒国であることを知る。今まで見た、観光案内書類やwebでは、そういう話は見たことが無かった。
夜は、B&Bの庭にあるベンチに座って夜空を見る。大変見事で、星座の説明書を持ってきてないことを悔やんだ。後で、持参している「地球の歩き方」にも載っていることを知り、2度悔やむ。前年は、オーストラリアで観天ツアーに参加したが、南半球に来るなら、勉強しておくべきだった。
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ピナクルズ(Pinacles)(砂漠の上の奇岩群)
9時にヨークのホテルを出て、パースの北方にあるピナクルスに向かう。「計画」で述べたとおり、もともとは、ここは4輪駆動車でないと行けないという情報に惑わされて、翌日、ツアーに参加して行くつもりのところ、更に調べたら、普通のレンタカーで楽々行けるとのことで、本日、自分で行くことにしたという経緯がある。
モーラ(Moora)を経由して、ハイウェイNo.1に出てピナクルスに着く。入り口では、車に乗ったまま、入場料を支払う方式になっていて、入るとすぐ、中は、黄色い砂になっているが、硬くなっており、普通の車で全くもぐることはない。そこに小さな石が並べられていて一方方向に進むコースが分かるようになっている。ところどころ、広くなっているので、思うままに車を停めて、付近を歩きまわることができる。いろいろな大きさの岩が、広範囲にわたって立っていて予期していたものをはるかに超える規模である(P9)。ピナクルスは、17491 haあるナンバン(Nambung)国立公園の一角をなし、よく分からないが、南北5 k以上に広がっている。一番高い岩は4 mあまりと聞く。いきなり中に入り、思わず風景に興奮して、到着時間や、距離を記録するのを忘れていた。モーラを通過したのが、11時53分で、ヨークから214 kmと記録されているから、13時頃に着いたのであろう。ここも、パースから遠いために訪問客は少なく、見渡せる範囲では、最大3-4台程度の車しか見えない。空はやや曇っていて風は強いが、砂が巻き上がることはない。訪問中、団体客は1組だけ見かけた程度である。途中、林の中から、エミューが5匹出てきたので、写真を撮るために近づく。実物を見るのは、初めてで、その生態も全く知らないし、駝鳥の次に大きい鳥だそうなので、襲われたら危ないので、あまり近づかないようにした(A16)。妻が心配して、あまり近づくなと声をかける。反面、危ない鳥なら、公園の管理者が、人がいるところに勝手に出てくるように放置しているはずもないだろうと、思ったりする。これが、エアーズロックのバーベキューのメニューの1つになっていた鳥だったのか。
このような奇岩の生成過程については、もらったパンフレットに次のように説明されている。砂に混じった石灰分が下に浸出して岩となり、砂に生えた草木が酸性の土や腐植土をつくり、それが、石灰岩の上側にカルクリート(calcrete)層という硬い層つくり、さらにその層は木の根によってあちこちにクラックができ軟らかい石灰はどんどん浸食されていく一方、砂の石英が入り込んでいく。やがて、木が枯れ、砂が風で飛ばされて、硬いカルクリートに覆われた部分のみ残って今日のようになったそうである。かかった年月は書いてないが、この地ができてから億年単位のことなのだろう。
16時ごろそこを出る。先ほど、海岸方向に白い砂丘が見えたが、今度は、白い山状のものが、海とは反対側に見える(P10)。後から、是非近くに行って見るべきだと思ったが、パースのホテルに明るいうちに着かねばという思いから見ずに去る。途中、1度ガソリンを補給したついでに、コーヒーを飲んで、パースに着いた。一度、町に入る前に、やはり道を間違えたが、店で聞いた人は、親切に説明してくれた上に、そこにある地図帳は、古いからいらないといって町の地図帳をくれた(重くて必要ないので車の返却の際に、中に置いてきた)。ホテル(IBIS)は、駅のすぐ前で、駐車場を心配したが、横のビルにある駐車場が、宿泊者には割引で使えるようになっていてよかった。ホテルに着いたのは20時で、ヨークを出てから637 kmであったが、道もよく、渋滞も皆無で、そう疲れなかった。大都市に入ってホテルを探す部分が一番疲れるが、パースの町中は、碁盤目のような一方通行路が張り巡らせてあり、簡単に見つけられた。
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パース近郊訪問(ワイナリー・サンセットビーチなど)
今日は、夜に帰国するので、あまり遠くには行かないことにする。朝、車でホテルを出る前に、鉄道の駅前や(P11)、近くの店などを散歩してみる。150万人の人口を有する都市の割には、駅前はすっきりしているし、大都市の駅に有りがちな、用もなくうろうろしている人も皆無であり、安全な町であるという雰囲気である。金曜の通勤時間と思われるが、着くバスもそう混んではいない。店も、洒落たものが多く、なかなか良い町であるという印象を持つ。まだ、早朝で、店を開けていなかったが、寿司がここでも人気があるようで、テイクアウトできる店や回転寿司屋もあった。
10時半が、チェックアウトタイムなので、10時20分に車で出る。途中、空港に立ち寄って、夜の車の返却場所を確認しておく。駅前のホテルから、国際空港まで、35分かかった。
オーストラリア最後の日は、スワンバレー(Swan Valley)を訪問することにする。偶然にも観光案内所のオフィス(Visitor Centre & Guildford Courthouse, 9379 9400;とSwan Streetが交差する一角にある。)の前に出たので、スワンバレーのことを聞きに入ったら、他に客もおらず、大変親切にも、地図のついたパンフレットをくれて、チョコレート、オリーヴ、ワイナリーなどの場所をそのパンフレット上で教えてくれる。Swan Valley Drive は、ほぼ平行する2本のルート 203と称する道からなり、全長32kmある。パースからは、18kmの距離にある。宿泊施設(B & Bなど), ワイナリー、レストランなど、多数あり、ロマンチックな地帯で、1日中でも楽しめそうなところである。我々は、まず、チョコレート製造工場(主に大きな売店で、ガラス越しにチョコレート製造のほんの1部が見える)を訪れる(P12)。粒状の試食品を試食したので、申し訳ないので購入したが、やはり炎天下、車に積んでいたので、日本に帰って開けてみたら、溶けて固まっていた。更に、オリーブ油を販売する店による。走っていたら、乾燥注意報の案内板を見る(P13)。これは、タスマニア以来、随所に見てきたが、もっと高度のVery Highとか、Extremeを示していたような気がする。山火事が、特に怖い国なので、このように一般の注意を喚起しているのであろう。  
案内所で、特に薦められたフートン(Houghton)というレストランを兼ねているワイナリーに行き、昼食を取る。店お奨めの2人用の海鮮料理($39.95)があったので、それを注文し、ぶどう棚の下で取る(P14)。その後、売店でワインを3本購入する。また別な店でワインを1本購入しようと思って走っていたら、イチジクありという看板があったので、面白いと思って入ったら、畑はなく、農家のおじさんが、小さい小屋で売っている(P15)。1 kg買えと勧めるので、今晩、日本に帰るから、そんなに買えないと言ったが、うまく押し付けられたのと、あまり繁盛していないので気の毒になって、$5.5で購入した。外国のイチジクは日本のものよりずっと大きい。このおじさんは、息子が日本に行ったことがあると言う割には、日本は、今、冬だと言ったら驚くので、どこにあるのかも知らないらしいし、英語を話す国か、共産国かなどと聞かれた。一般庶民の日本に対する知識はこういうものかと知り面白かった。そのすぐ隣に、パースで最も有名なワイナリーのサンダルフォード(Sandalford)がある。ここは、団体バスが多く来るようで、日本の観光ツアーとも提携しているらしく日本人の従業員がおり、我々が行ったら、すぐ応対に出てきてくれた。すでに4本持っているので、1本だけ購入する。ここも、庭には、ぶどう棚があって、霧が吹き出る装置が稼動していて、下がレストランになっている(P16)。
オーストラリアに来てまだ海には触っていないし、折角水着も持参したのでサンセットビーチに行く。ワイナリーを15時30分に出て、真西に24 km走り、約30分で、海岸(Trigg Beach)に出る。考えてみれば当然のことであるが、インド洋の風をまともに受けて波は高く、カイトサーフやサーフをやっている人もいるくらいなので、泳ぐのに適する海岸ではないのだろう(P17)。海岸沿いの道を北から南に15 kmほど走ってみる。真夏の泳ぐには一番よい時間帯であるが、道路が渋滞しているわけでもなく、ところどころにある駐車場は、無料で空いている。ランデブーホテル(Rendezvous Observation City Hotel)が、多くのビーチの中心にあるスカラボー(Scarborough)にあって、これが一帯の唯一の高層ホテルなので遠くからでも分かる。どこまでをサンセットビーチというのか分からないが、南下して、何となく止まったビーチで20分間ぐらい泳いでみる。その時はビーチの名前も分からなかったが、後で調べたらコッテスロービーチ(Cottesloe Beach)ということが分かった。持っていたサンセットコーストのパンフレットの表紙の絵にもなっていたので、代表的なビーチなのであろう(P18)。波が強くて、泳げる状態でなく水に浸かっていたのは5分強であろうか。一応インド洋に、初めて触れたということで満足する。その間、妻は、泳がず、眺めていた。横には、ゴルフコースもある。ロットネスト島は、沖にあるはずであるが、20 km近いので、見えないのかもしれない。このすぐ北にスワンボーンビーチが、そしてスカボロービーチが位置する。海水浴後、また海岸沿いに北上して、ランデブーホテルのすぐ横で、コーヒーを飲んで、遠回りながら、道を間違えないよう元来た道を辿って空港に向かう。飛行機の出発は23時10分なので、ここで日没(20時13分)を見ることもできるが、万一、暗くなって道を間違えたら大変なことになるので、それは止める。この後、後述するように、ガソリンスタンドを見つけるのに苦労することになるので、早く戻ってよかった。最終的には、20時30分頃に、無人のカウンターで車の鍵を返却して、今回の15日間のオーストラリアの滞在は無事終わった。
●写真説明
P1:ヨークB&B(Swann Lodge)の庭
P2:ヨークのエイボン川にかかる吊橋
P3:ヨークの中心地
P4:ウェーブロック
P5:「河馬のあくび」という岩
P6:ウェーブロック上から見た塩水湖
P7:塩で立ち枯れした木々
P8:岩塩となった湖
P9:ピナクルスの奇岩群
P10:ケイ砂の山:ピナクルス
P11:パースの駅前風景
P12:チョコレート工場販売店(Margaret River Chocolate Co)
P13:スワンバレーで見た火災注意報
P14:ワイナリー(Houghton)の海鮮昼食(2人前)
P15:イチジク売店のおじさん
P16:ワイナリー(Sandalford)のブドウ棚のレストラン
P17:サンセットビーチに属するトリッグビーチ;遠方にランデブーホテルが見える
P18:コッテスロービーチ

●動物図鑑
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A14*:りゃま?:ヨークの一般家庭;飼育目的は分からない。
A15*: 羊:ヨーク?ウエーブロック間;至るところで見られる風景
A16: エミュー:ピナクルスで突然藪から出てくる。