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●カターニャ(Catania)(強盗未遂に遭う) 翌日は、ポッツァーロから、エトナ山の麓へ移動しながら、タオルミーナに立ち寄ることを第一の目的とする。
特に見たいものがあったわけではないが、途中、シチリアの第2の都市カターニャ(人口:約30万5千人)に
よる。近年、サッカーの森本貴幸選手がここのクラブに移籍したことでも日本で知られる。ドゥオーモに
つながる500 m以上ある真っ直ぐなガリバルディ通りの端の広場の門の前の駐車場の、道が見通ガリバ
ルディー門(Ca1)の真正面の位置がたまたま空いていたのでそこに駐車させる。ドゥオーモ(Ca2)まで
歩いて見に行く。何となく胡散臭さを感じたので、ちょっと見て町を出ることにする。それでも、ドゥオーモまで
遠かったためか、50分も駐車していたことになる。この写真(Ca1)は離れる時に撮ったもので、そこに2台の
オートバイが止まっているのが、写真を後で見て分かる。拡大してみると、こちらを見ているので彼らが後に、
我々を襲った可能性が高い。ここに着いたのが、11時15分で、出発が12時5分であったが、到着時の写真に
も彼らが写っている。少なくとも、昼間から、ここにたむろしているのは、碌なものでないのであろう。
12時5分にそこを出て、町を出かかったところで、後ろから来た車が、追い抜き直前を右折するので、少し
あわてて車を徐行させた。そうしたら、正面からサングラスをした男がオートバイで近づいてくる。一瞬、自分
が左側通行しているのではないかと思ったが、そうでないことが分かり停車する。その瞬間、もう1台のオート
バイに乗った男が、右側の妻の乗ったドアを開けようとした。家内の膝の上に乗せたハンドバックを強奪しよう
としたらしい。幸いにも、カターニャを出るときから、今までパレルモを出るときからずっと忘れていたが、カター
ニャの胡散臭さを感じて妻が、直前にドアのロックをしていたので、ドアは開かず、2つのオートバイは後方に
逃げ去った。ほんの一瞬のことで、何が起こったのかよく分からなかった。正面から来たオートバイは1台と
思ったが、妻が言うには2台であったそうである。犯人の後姿を写真に撮ることも思い浮かばず、こちらも、
すぐ現場から逃げ出した。外国で盗難などにあったときは、犯人を深追いするのは大変危険だから止めた
ほうが良いと「地球の歩き方」か何かに書いてあったので、そのことが頭にすぐ浮かんだ。その時目撃して
いた人や車があったのかもはっきりしない。車は混んでいなかったことは確かである。妻の勘で、ドアを直前
にロックしたことで助かった。日ごろ、外国で運転する際は、必ずロックするように心がけているのだが、
パレルモ以来、あまり治安の悪さを感じなかったので、うっかりしていた。カターニャで物色していた彼等に
とっては、我々は、さぞ格好のカモに見えたろう。彼等は、初めてではなく、レンタカーで来る観光客を相手に
常習としているのであろう。そして、前述のとおり、彼らはガルバルディ門でたむろしていた若者であろう。
警察は何をしているのだろうと思う。やはり、南イタリアは危ないところであることを実感する。それにしても、
ここに限らず、警官の姿を見たことは、この島では1度もなかったような気がする。マフィアと警察は両立しな
いためだろうかとさえ勘ぐる。
因みに、車に乗っていて犯罪未遂と思われる経験は1997年にハンガリーである。ブダペストから、学会の
行われるバラトン湖に向って高速道路を走っていたとき、休憩所で、休んだ直後に、後ろから来た車が、
横につけて何か盛んに合図をする。路肩に止めたら、3,4人の若者が降りてきてタイヤのバランスがおかしい
と言っているようである。妻が同行していたが、自分だけ降りて、タイヤの様子を見てもパンクもしていないし、
止まっている限り何も異常はないが、自動車工場を聞いたら、次のインターで降りろという。そうしようと思って
更に走って行ったら教えてくれた車は降りていったが、半信半疑で、降りないで、そのまま高速道路を走り続け
て難を逃れられた。単なるいたずらとは思えないから、降りていったらそこで、強奪にあったのだろうと思う。
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次に今晩泊まるエトナ山の麓サンタヴェネリーナ(Santa Venerina)にあるホテル(Hotel
La Zagara)に先に
立ち寄ることにする。(Zagara の意味を辞書で調べたら柑橘類の花という美しい意味を有する。)ホテルに
先に行ける場合はなるべくそうしているが、それは、ホテル側も、必ず来ることが早くから確認でき安心する
し、こちら側からすれば、安心して遅くまで観光ができるからである。暗くなってからホテルの場所を探すの
に泣きたい思いをした数回の経験以来、できる限り実行していることである。
ホテルはメインの道に面しているが、看板が極めて小さいので見過ごして、何度も人に聞いて行くが、こちら
はイタリア語が分からないし、聞かれる方は英語が出来ないので、かなり苦労する。暗くなってからでは到底
着けなかったろう。ホテルでチェックインして、13時10 分に出る。6室ぐらいの小さいホテルで、一等観光地に
あるが、ちょっと表街道と外れているせいか、空室もあるようで、料金も、1泊2人で77 Euroと大変安かった。
エトナ山観光の定番の基地であるカターニャやタオルミーナに泊まれば、同等のホテルでも2倍近く高い。
日本の案内書には出ていないが、webの旅行記で知って行ってみたいと思っていたアルカンターラ渓谷
(Alcantara)に行く。タオルミーナの8kmぐらい手前から内陸に10 km入ったところにある。シチリア島の
イメージとはちょっと違う渓谷があり、しかも、そこに降りていくのには入場料が必要である。ここの名物は、
防水スーツを借りて、水の中を上流に向って歩いていくことである。入り口あたりからは先がどうなっている
のか分からないが、予めwebで調べた情報によれば(日本語では1件しかないから、ここに来るのは相当な
物好きなのだろう)、胸元ぐらいの深さまで水につかりながら上っていくとやがて滝があるらしい。今日は、
日曜であることもあって、結構人が来ている(Al1)。多くは、家族や、友達と来ている地元の人であろう。
ただ、水は、非常に冷たく、泳ぐことは勿論できないし、足でも冷たく、穴の先はどうなっているか様子を
見に行くこともできない。人々は、ただ、水辺で、涼んでいる感じである。最初から探検するつもりは無かった
が、実際、探検に行く人もいる(Al2)。シチリア島の他では見られない不思議な光景である。
もうかなり遅くなっていたが、タオルミーナは近いので行ってみる。町は、崖に張り付いてあるようなところ
なのに、観光客が多くて、簡単に駐車する場所が見つからない。仕方がないので細い道を道なりに上って
いったら、カステルモーラという標高529 mの山上の町に出た。17時20分であった。山といっても、シチリア島
の多くがそうであるように、立派な建物があり、ちょっとした町であり、結構人もいる。タオルミーナには、
青い空、海というイメージを持っていたが、実際は、もやがかかっていて、そう奇麗ではない(Ta1)。
エトナ山が遠くではあるが、煙が昇っていることから確認できる(Ta2)。有名なギリシャ劇場は、しばらく
探したが、見つかり望遠で写真を撮る(Ta3)。
時間も遅いので、再度、当地を訪れることにして、そこを、18時20分頃出て、昼間にチェックインしている
ホテルを目指す。そのホテルを含めて付近に、レストランがないので、ホテルを教えてもらい、10
kmぐらい
は走ったが、それらしきところは結局見つからず、また戻って、今度は、自分で勝手に違う方向に行ったら
次の小さな町で運良く見つけることができた。 |
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写真説明
Ca1:ガリバルディ門から大聖堂を見る
Ca2:ドゥオーモ広場
Al1:アルカンターラ渓谷
Al2:同上;渓谷探検者の記念撮影
Ta1:カステルモーラ(タオルミーナ)から見たイオニア海
Ta2:カステルモーラから煙の上がるエトナ山を望む
Ta3:カステルモーラからギリシャ劇場(タオルミーナ)を見る
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