ヨーロッパの最北端を訪ねて
――ノルウェー・デンマークのドライヴ旅行――

岡田 勲
旅の動機

今回の旅の夢の始まりは約35年前に遡る。
1970年6月から、2年3ヶ月間(夏3回、冬2回)、スウェーデン第2の都市、
イェテボリ(Goteborg)に、新婚1年後の家内同伴で留学した。
この時に、協和海外旅行の社長の野口さんは、まだ、阪急交通社の社員だったが、
大変お世話になったのが、きっかけで、今日までお世話になっている。

当時は、1ドル=360円で、日本円は、一旦ドルに変換しないと海外では通用しなく、
大学の助手の給料の手取りが5万円以下である一方、ヨーロッパへの片道の飛行機代は
24万円した。公務員の私的海外旅行は全く禁じられていた。
この当時の渡航の思い出は山ほどあるが、ここでは、割愛する。

このイェテボリ滞在中に、いつかは、北極圏を訪問してみたいと思っていたが、
時間が無く、南ヨーロッパ諸国を訪問する方が、意外にも、近く、ずっと安かったので、
夢は、夢として残った。ちなみに、緯度だけでいえば、ノールカップ、イェテボリ, ローマは、
それぞれ、北緯約71°, 56°, 42°に位置する。知床の美しさを否定するものではないが、
国後島でも、約44°で、知床旅情で、‘白夜’を売り物の1つとしているなら、それはおかしい。
 
 ノールカップは、暇と元気とお金がないと、訪問できない地なので、経済はともかく、
67歳という年齢を考えれば、もうそう多く時間は残っていないので、夏至に近い時期を
選んで、6月23日から、7月10日まで17日間、これら両国を、家内と、ドライヴ旅行した。
第2の目的地は、ベルゲンを基点とするフィヨルド地域、中でもハイライトであるプレーケ
ストーレン(Preikestolen)であった。たまたま、出発2週間ぐらい前のTVで、世界で最も
美しい場所の候補として挙げられていたので、我々の狙いも、的が外れていないことを
知った。結論から言えば、ノルウェーは、知床をずっと大規模にしたような、国中が国立
公園か、世界遺産のような国で、自然に関していえば、今まで訪問した約40ヶ国の中で
は、1番美しい国であることを再確認した。デンマークは、ついでに訪問したといっては、
失礼で、以前の何度かの訪問で良い印象をもっているので、また訪問したと言えば、
より正確である。今回は車を2度借り(ハンメルフェスト空港借出・返却:757 km,
ベルゲン空港借出・コペンハーゲン空港返却:2838 km,合計3595 km),
ノルウェー - デンマーク間は、車ごとフェリーで渡った。
ノルウェー編その1 ノルウェー編その2 デンマーク編 旅のインフォメーション

トップ アイコン
トップページヘもどる